長期優良住宅リフォーム推進事業とは?うまく活用してリフォームしよう

長期優良住宅とは、適切なメンテナンスを行うことで長く住み続けられるような家のこと。新築時に長期優良住宅を検討することはもちろん、リフォームで長期優良住宅にすることもできます。国としても重点を置いている事業の一つである長期優良住宅リフォーム推進事業について、その補助タイプや要件、対象となるリフォームについてご紹介します。

 

◼ 長期優良住宅リフォーム推進事業とは

環境に優しく、定期的に適切なメンテナンスを行いながら何世代も住み続けられるような「長期優良住宅」。長期優良住宅は家を建てるときだけに関係するのではなく、長く住み続けるためのリフォームにも関係してきます。長期優良住宅にリフォームする場合に国が費用の一部を助成する制度のことを長期優良住宅リフォーム推進事業といいます。

 

そもそも長期優良住宅とは、寿命が来たら建て替えるのではなく、メンテナンスによって一つの家を保つことで何世代にもわたって住み続けることができ、環境問題の改善にもつながるという仕組み。これまでは家を建てて寿命が来たら壊す、という考え方が一般的でしたが、お手入れをしながら長く使い続ける考え方にシフトしつつあります。

 

リフォームによって長期優良住宅であると認定されるためには、リフォーム前のインスペクションを実施すること、リフォーム後に劣化対策や耐震性、省エネ性、維持管理の容易性が確保されている状態になっていること、工事履歴や維持保全計画を作成すること、などが条件となります。

 

◼ 補助事業のタイプ

長期優良住宅リフォームでは、どのようなリフォームを行うかによって補助事業のタイプが分けられます。それぞれ補助額や要件が異なるため、制度を利用しようと考えている方は知識を身に付けておきましょう。

 

・評価基準型

評価基準型とは、一定の耐震性や耐久性、省エネ性を確保するリフォーム内容の場合。劣化した箇所を修繕したり耐震性における不安を解消したり、断熱リフォームをしたりと部分的にメンテナンスを行うイメージ。

 

補助要件は、評価基準に適合していること、家の規模が55㎡以上(1つの階で40㎡以上)であること。100万円(三世代同居対応工事や子育て世帯による改修工事であれば150万円)を補助の上限額として、補助の対象となる費用の3分の1が補助されます。

 

・認定長期優良住宅型

認定長期優良住宅型は、評価基準型に比べてより高い耐震性や耐久性、省エネ性を確保するリフォーム内容。部分的なリフォームではなく、家をフルリフォームすることで、性能の高い家にしていくイメージになります。

 

補助要件は長期優良住宅認定基準に適合していること、家の規模が原則75㎡以上(1つの階で40㎡以上)であること。200万円(三世代同居対応工事や子育て世帯による改修工事であれば250万円)を補助の上限額として、補助の対象となる費用の3分の1が補助されます。

 

・高度省エネルギー型

高度省エネルギー型は、認定長期優良住宅型をさらに高い水準で省エネ化するリフォーム。フルリフォームで高性能化するだけではなく、光熱費を削減したりとプラスアルファで省エネ要素が加わるイメージ。

 

補助要件は認定長期優良住宅型と同じ要件に加えて、一次エネルギー消費量が省エネルギー基準比20%削減すること。250万円(三世代同居対応工事や子育て世帯による改修工事であれば300万円)を補助の上限額として、補助の対象となる費用の3分の1が補助されます。

 

 

◼ 補助の要件

補助のタイプごとに異なる要件がありますが、全てのタイプにおいて補助を受けるために満たす必要のある要件をご紹介します。

 

・リフォームで一定の性能を満たす

長期優良住宅リフォーム推進事業の補助を受けるためには、ただリフォームを行うだけではなく一定の性能基準を満たす必要があります。長期優良住宅化に関して、長期優良住宅認定を取得するための基準として「認定基準」、認定基準に準ずる基準として「評価基準」が定められています。

 

評価基準型であれば、劣化対策と耐震性、省エネ性、維持管理の4つの項目のうち劣化対策と耐震性、省エネ性の3項目に関しては必ず評価基準に適合する必要があります。認定長期優良住宅型であれば、全ての項目において認定基準に適合しなければなりません。高度省エネルギー型であれば認定長期優良住宅型よりもさらに高い省エネ性能を満たす必要があります。

 

またリフォーム前から基準を満たしている場合は、リフォームに際してその性能の工事を行う必要はありません。

 

・所定の工事を行う

長期優良住宅リフォーム推進事業で補助を受けるためには、性能向上リフォームや三世代同居対応改修工事、子育て世帯向け改修工事、防災性・レジリエンス性の向上改修工事のいずれかのリフォーム工事を行う必要があります。

 

・リフォーム前のインスペクション

補助を受けるためには、リフォームを行う前にインスペクションを行う必要があります。インスペクションとは住宅診断のことであり、床や壁の傾き、雨漏り、シロアリ被害など生活に支障が出ると考えられる劣化の有無を把握するための調査を行います。

 

・リフォーム履歴や維持保全計画の作成

リフォーム工事の履歴として、工事内容の図面や工事中の写真などを用意し、保存しておく必要があります。また維持保全の観点から10年ごとに点検を実施するなど計画案を作成することも補助の条件となります。

 

◼ 補助対象となるリフォーム

補助の対象となるリフォーム内容についても知っておきましょう。ご紹介するリフォーム内容でご検討の際は補助の対象になるかどうかを事前に確認しておきましょう。

 

・性能向上リフォーム

性能向上リフォームとは、劣化対策や耐震性、省エネ性、維持管理の容易性といった特定性能向上工事など。他にもインスペクションで指摘を受けた箇所の工事やバリアフリー工事、テレワーク環境整備のための工事、高齢期に備えた工事なども対象となります。

 

・三世代同居対応改修工事費用

三世代で同居するためには、水回りが2つずつあった方がスムーズに生活を送れそうですよね。三世代同居対応改修工事費用で補助対象となるためには、キッチンやお風呂、トイレ、玄関の増設を行うことが必要です。工事が終わった段階で、いずれか2つ以上が複数箇所あることが条件となります。

 

・子育て世帯向け改修工事費用

若者や子育て世帯が行う、子育てしやすい環境を整備するための工事も対象となります。例えばキッズスペースの設置やカウンターキッチンへの変更、防犯カメラの設置などがあげられます。

 

・防災性・レジリエンス性向上改修工事費用

防災性・レジリエンス性向上改修工事費用の補助を受けるためには、自然災害に対応するための改修工事を行う必要があります。屋根の瓦を交換したり、蓄電池や貯水タンクを設置したりと、事前の対策は家族の安全を守ることにもつながります。

 

・インスペクションなどの費用

インスペクションには費用がかかりますが、インスペクション以外にもリフォーム履歴作成費用や維持保全計画作成費用、リフォーム瑕疵保険料といった費用も補助の対象となります。

 

◼  まとめ

長期優良住宅リフォーム推進事業についてご紹介してきました。せっかく建てた家は、取り壊すことなくリフォームによって長く住み続けることができたら嬉しいですよね。ハウジング重兵衛では、補助対象とにもなっている水回りのリフォームを得意とするリフォーム会社です。千葉県と茨城県で長期優良住宅リフォーム、水回りのリフォームをご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。

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