エコキュートとは|メリットやデメリット、メンテナンス方法も

エコキュートという名前を聞いたことがあっても、具体的にどのようなもののことを指すのかが分からないという人も多いかもしれません。何となくお得なイメージがあるエコキュートですが、その特徴や仕組み、電気温水器との違いとは何なのでしょうか。メリットとデメリット、メンテナンス方法についてもご紹介するので、検討されている方はぜひ参考してみてくださいね。

 

◼ エコキュートとは

エコキュートの設置

エコキュートを導入すると電気代の節約になるイメージがある人も多いかもしれません。特徴や仕組みはどのようになっているのでしょうか。

 

・特徴

エコキュートとは、電気を使ってお湯を沸かす給湯器のことです。給湯器はお風呂を沸かすときに操作するパネルを想像すると分かりやすいかもしれません。お風呂のお湯だけではなく、キッチンの水道で温かいお湯を使いたいときにも給湯器が使われています。お湯を沸かすときにはガスを使用するのが一般的でしたが、ランニングコストを抑えられることから電気給湯器の一つであるエコキュートの人気が出てきています。

 

・仕組み

エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクがセットになっています。ヒートポンプユニットで取り込んだ空気の熱によって水の温度が上がり、お湯を貯湯タンクで保温するという仕組みです。ヒートポンプユニットが空気の熱を取り込んで空気熱交換機の自然冷媒が吸収します。熱を取り込んだ自然冷媒を圧縮することで水の温度が上がってお湯が完成します。作られた65~90度のお湯は貯湯タンクで保温されます。具体的にはこのような仕組みになっています。

 

外の空気を取り込んで水の温度を上げる仕組みなので、外の気温が高ければ高いほど効率的にお湯を沸かすことができます。そのため夏は光熱費を抑えることができますが、冬は光熱費が高くなってしまう傾向にあります。また最低気温が-10度を下回る地域では稼働しないタイプもあるため、寒冷地向けのものを使用するなどの対策が必要です。

 

・電気温水器との違い

お湯を沸かす機能を持つ機器にはさまざまな種類があります。その中でもエコキュートと電気温水器の違いが分かりにくいと思っている人も多いかもしれません。エコキュートと電気温水器はどちらも電気給湯器の種類です。電気を使ってお湯を沸かすという点は同じですが、空気の熱を使ってお湯を沸かすエコキュートに対して、電気温水器は電熱ヒーターでお湯を沸かす仕組みになっています。

 

◼ エコキュートのメリット

おしゃれなキッチン

空気の熱を使ってお湯を沸かす仕組みのエコキュートを導入することには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

 

・光熱費が安い

エコキュートは電力を使ってお湯を沸かす機器ですが、電気代の安い深夜に電力を使用するため、光熱費が安いのが一番のメリット。また太陽光発電と組み合わせると、電気代を更に抑えることができます。深夜に沸かしたお湯を翌日の日中に使用することになりますが、来客があったりするとタンクのお湯の量が少なくなることもあります。その場合は日中に再度沸かすことになるため、深夜のように安い電気代が適用されるわけではありません。自分たちに合った電気料金プランを考える必要があります。

 

注意したいポイントとして深夜に電気代を抑えるプランで契約するためにはオール電化にしなければならない点があげられます。キッチンでIHの利用に慣れている人であれば問題ないかもしれませんが、ガスコンロが良いなどこだわりがある人にとってはオール電化にしなければならない点がデメリットに感じられることも。

 

・省エネ

光熱費を抑えられるだけではなく、省エネ性能も優れているのがエコキュートのメリットの一つ。エコキュートは給湯器の中でも省エネに特化しているといわれており、空気という再生可能エネルギーを使用していることも大きな特徴です。

 

・災害時

空気中の熱を使って沸かしたお湯は貯湯タンクに貯められているため、災害時に電気や水道が止まってしまったときでもしばらくは水を使用することができます。これはガスの給湯器と比べて大きなメリットだといえます。またエコキュートはそのまま飲み水として使用することはできないため、沸騰させてから使うようにしましょう。

 

・補助金が出ることも

ランニングコストが安く、省エネで災害時にも強いなどメリットがたくさんあるエコキュート。再生可能エネルギーを使用しているということもあり、導入する際に補助金が出る場合もあります。受けられる補助金は自治体によって異なるため、お住まいの地域の情報を事前に確認するようにしましょう。

 

◼ エコキュートのデメリット

日差しの入るお風呂

メリットがたくさんあるエコキュートですが、デメリットももちろんあります。メリットとデメリットのどちらも考慮した上で導入を検討してみてくださいね。

 

・設置費用が高い

エコキュートは他の給湯器と比べて設置費用が高いのがデメリット。ガス給湯器の場合は安いと50,000円程度から設置することができます。しかしエコキュートは安いものでも250,000円くらいから高いものでは500,000~600,000円ほどするものまであります。設置費用が高いと導入に踏み切れないと思うこともあるかもしれませんが、ランニングコストも合わせて計算してみるとトータルコストでは安くなることもあります。また補助金を受けることで他の給湯器よりも安く設置できる場合もあるため、必ず確認するようにしましょう。

 

・設置場所が必要

ガスの給湯器よりもサイズが大きく設置場所が必要なのもデメリットの一つ。ヒートポンプユニットと貯湯タンクの2つを設置しなければならないため、広めのスペースを確保しなければなりません。家族の人数に合わせて容量を選べますが、容量と同時に設置できるスぺースがあるかどうかも確認するようにしましょう。またエコキュートは稼働しているときに低周波の音が出てしまうため、近隣トラブルにならないよう気を付けなければなりません。

・ガスよりも水圧が低い

ガスの給湯器は水道と同じ水圧がシャワーから出てきますが、エコキュートは減圧弁というもので水圧を下げられています。水道の圧力に耐えられずに貯湯タンクが壊れてしまうことのないように水圧が弱く設定されているのです。そのためキッチンとお風呂で同時にお湯を使おうと思うと、水圧が弱くなってしまうことがあります。

 

・電力プランの変更

新しくエコキュートを導入した場合、契約している電力プランを変更しなければならないことがあります。普段から日中に家にいることが多い場合は電気を使う時間を問わないプラン、日中は家にいないという場合は深夜に安くなるプランなど、生活リズムに合わせてプランを決めていることでしょう。エコキュートは深夜にお湯を沸かすため、深夜に安く電気を使えるプランにしておくことで光熱費を抑えることができます。プランを変える手間が面倒だと思う人にとってはデメリットに感じられるかもしれません。

 

◼ メンテナンス方法

エコキュートの設置

エコキュートは水道水を空気の熱によってお湯に変える機器なので、汚れることはないのでは?と思う人もいるかもしれません。エコキュートを導入した場合、どのようなメンテナンスが必要なのでしょうか。

 

・フィルターの掃除

水道水には不純物が含まれているため、沈殿してタンクに溜まってしまうことがあります。お風呂のお湯を循環させることがある家庭では汚れでフィルターが詰まってしまい、追い炊きするのに時間がかかるようになってしまいます。浴槽に付いているフィルターを外して、ブラシを使って水洗いするだけで良いので定期的に行うようにしましょう。

 

・配管の洗浄

お風呂とエコキュートの間には配管があり、お湯の循環が止まると水が溜まって汚れやすくなります。自動洗浄機能が付いていれば良いですが、付いていない場合は手洗いが必要です。自動洗浄機能が付いていても半年に一度程度は洗浄液で汚れを落とすようにしましょう。

 

・定期的な点検

他にも漏電が発生したときに電気を遮断する機能が作動しているかどうかの確認、タンク内の圧力を保つための逃し弁の作動確認、配管の点検などを定期的に行うことが大切です。エコキュートは10~15年が寿命とわれていますが、定期的な点検やメンテナンスを行うことで寿命を延ばすこともできます。逆に点検やメンテナンスを怠ると寿命が短くなることも。エコキュートは設置費用が高額なので、できるだけ長く使用できるように点検やメンテナンスをしっかり行うようにしましょう。

 

◼ まとめ

シックなお風呂

エコキュートは電力を使ってお湯を沸かす機器のことをいいます。ヒートポンプユニットと貯湯タンクがセットになっており、空気の熱で水の温度を上げてお湯にする仕組みです。深夜にお湯を沸かすことでガスの給湯器よりも光熱費を抑えることができるだけではなく、省エネ性能が高く災害時にも水を使えるなどメリットがたくさんあります。その一方で設置費用が高額であることや設置場所が必要であることなどがデメリットとしてあげられます。メリットとデメリットのどちらも考慮した上で導入を検討してみてください。フィルターの掃除や配管の洗浄、各種点検などのメンテナンスをしっかり行うことで、エコキュートの寿命を延ばすことができます。設置費用が高額な分、メンテナンスを行って長い間使えるようにすることをおすすめします。

 

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