介護にも安心！ヒートショックを防ぐバリアフリーリフォーム

冬場の気温差によって起こるヒートショックは、高齢者にとって非常に危険な健康リスクです。

特に入浴時やトイレなど、暖房の効きにくい場所で発生しやすく、重症化すると命に関わることもあります。

さらに、介護を必要とする方にとっては移動の負担や転倒リスクも高まるため、バリアフリーと断熱性能を両立したリフォームが求められます。

本記事では、温度差の解消、浴室や脱衣所の安全性向上、設備改善など、介護にも安心な住まいづくりのポイントをわかりやすく解説します。

1 脱衣所と浴室の温度差をなくす断熱・暖房リフォーム

ヒートショック対策で最も重要なのは、暖かいリビングと、寒くなりがちな脱衣所・浴室との温度差をなくすことです。

具体的には、浴室の壁や天井、床に断熱材を施工する方法が効果的です。

また、浴室暖房乾燥機の導入により、入浴前に室内を温めることで安全性が高まります。脱衣所にはパネルヒーターや小型暖房機を設置し、入浴前から温度管理をしておくことで体への負担を軽減できます。

窓がある場合は、内窓設置や断熱性の高い複層ガラスに交換することで、冷気侵入を最小限に抑えることができます。

• 浴室と脱衣所の断熱化で温度差を軽減
• 浴室暖房乾燥機の導入が安全性向上に効果的
• 窓対策も行うことで冷気の侵入を防止

2 バリアフリー設計で移動を安全にサポート

高齢者にとって寒さと同じくらい危険なのが、室内での移動に伴う転倒リスクです。

特に浴室やトイレ付近は床が滑りやすく、ヒートショックによって血圧が変動するとバランスを崩しやすくなります。

リフォームでは、手すりの設置や段差解消だけでなく、滑りにくい床材の使用が重要です。

さらに、開き戸を引き戸に変えることで、車椅子や介助が必要な場合でもスムーズに移動が可能になります。照明も明るめに調整することで視認性を高め、転倒防止につながります。

• 手すりや滑りにくい床材で安全性を向上
• 段差解消や引き戸への変更で移動がスムーズに
• 明るい照明で視認性を確保し転倒リスクを軽減

3 給湯器の見直しで快適な入浴を実現

冬場に多いトラブルのひとつが湯温の急激な変化です。古い給湯器を使用していると、追い焚き機能が弱く湯温が安定しないケースもあります。

最新の高効率給湯器に交換することで、一定温度での湯張りや自動調整が可能になり、入浴時のストレスが軽減されます。

また、入浴中に湯温が下がりづらくなるため、介護時の対応も楽になります。浴槽内での姿勢保持をサポートする手すり付き浴槽や、浅型・低床タイプのユニットバスへの変更も推奨されます。

• 給湯器交換で湯温が安定し快適な入浴が可能に
• 浅型浴槽や低床ユニットバスで安全性を向上
• 自動湯張り機能で介助する側の負担も軽減