古い家ほど効果あり!冬の寒さに備えるリフォームの優先ポイント
築年数の経った住宅にお住まいの方から多く聞かれるのが、「暖房をつけているのに部屋が寒い」「廊下やトイレに行くのがつらい」といった冬の住まいの悩みです。
実は、こうした不満は設備の古さだけでなく、住宅全体の断熱性能が大きく関係しています。
古い家ほど断熱改修の効果が出やすく、適切な順番でリフォームを行なうことで、冬の暮らしは大きく改善できます。
本記事では、寒さ対策として優先すべきリフォームポイントを分かりやすく解説します。
この記事は、次の人におすすめです!
・築20年以上の住宅に住んでいる方
・冬の寒さを根本から改善したい方

① 古い住宅が冬に寒くなりやすい理由
古い住宅が冬に寒く感じやすい最大の理由は、建築当時の断熱基準が現在よりも低かったことにあります。
築20〜30年以上前の家では、壁や天井に断熱材が入っていなかったり、入っていても非常に薄かったりするケースが少なくありません。また、アルミサッシ+単板ガラスの窓は外気の影響を受けやすく、室内の暖かさを一気に奪ってしまいます。
さらに、気密性が低いことで隙間風が発生し、暖房を強くしても足元が冷える原因になります。
このような住宅では、部屋ごとの温度差が大きくなり、ヒートショックのリスクも高まります。
つまり「暖房設備を新しくするだけ」では、根本的な寒さ対策にはならないのです。
- 古い家は断熱基準が低く、熱が逃げやすい構造になっている
- 単板ガラスやアルミサッシが冷気の侵入口になりやすい
- 隙間風や温度差が体感温度を大きく下げている
② 優先すべきは「窓・床・天井」の断熱
寒さ対策リフォームを行なう際、最初に検討すべきなのが「熱の出入りが大きい部分」からの改善です。
住宅全体で見ると、冬場に失われる熱の多くは窓から逃げており、次いで床・天井が影響しています。
そのため、リフォームの優先順位としては、まず窓まわりの断熱強化が効果的です。
内窓の設置や複層ガラスへの交換は、比較的工期も短く、体感温度の改善を実感しやすい方法です。
加えて、床下に断熱材を追加することで足元の冷えが軽減され、リビングや寝室の快適性が向上します。天井や屋根の断熱強化も、暖房効率を高める重要なポイントです。
- 窓は熱損失が最も大きく、断熱改修の優先度が高い
- 床断熱で足元の冷えを改善すると体感温度が上がる
- 天井断熱は暖房効率アップに直結する
③ 全面改修でなくても寒さは改善できる
「断熱リフォーム=大掛かりで高額」というイメージを持つ方も多いですが、必ずしも全面改修が必要なわけではありません。
生活時間が長いリビングや寝室、ヒートショックの危険がある浴室・脱衣所など、寒さの影響が大きい場所から段階的に改修する方法も有効です。
部分的な断熱リフォームでも、冷えやすい箇所を重点的に改善することで、住まい全体の快適性は大きく向上します。また、将来的なリフォーム計画を見据えて優先順位を決めることで、無駄な工事を避けることも可能です。
- 部分的な断熱改修でも十分な効果が期待できる
- 生活動線や使用頻度の高い部屋から進めるのが合理的
- 段階的なリフォームで費用負担を分散できる
まとめ
古い住宅の冬の寒さは、建物の性能による部分が大きく、適切な断熱リフォームによって大きく改善できます。
特に窓・床・天井といった熱の出入りが激しい部分から優先的に対策することで、暖房効率が向上し、快適で安全な住環境が実現します。
無理のない範囲で計画的に進めることが、後悔しないリフォームのポイントです。
- 古い家ほど断熱リフォームの効果を実感しやすい
- 窓・床・天井の順で優先的に対策するのが効果的
- 部分改修でも冬の住み心地は大きく改善できる
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター
