浴室暖房乾燥機とは?後付けはできる?
寒い冬に浴室内を暖めておいたり、雨の日に浴室内で洗濯物を乾かしたりできる浴室暖房乾燥機。そもそも浴室暖房乾燥機には取り付け方や方式によってさまざまな種類に分けられ、機能もたくさんあります。今のお風呂に浴室暖房乾燥機がない場合、後付けを検討している方も多いのではないでしょうか。そこで浴室暖房乾燥機の機能や種類についてまとめた上で、後付けできるのか?という疑問に関してもご紹介します。
◼ 浴室暖房乾燥機とは
浴室暖房乾燥機とは、お風呂に付いている暖房機や乾燥機のこと。何となく「あったら便利」なイメージを持っている方も多いかもしれませんが、具体的にどのような機能があるのでしょうか。
・乾燥機能
浴室暖房乾燥機のメインともいえる機能が乾燥機能。お風呂に入ったあとは湿気がこもりやすいため、湿気を取り除かなければカビが生えてしまうことがあります。湿気防止やカビ対策として、乾燥機を使うのが効果的です。
また梅雨や雪が降る季節、花粉が気になる時期など、外で洗濯物を干すのが難しいとき、浴室乾燥機能を使って衣類を乾かすことにも利用できます。室内干しだとにおいや部屋の湿度が気になったり、生活感が出てしまったりと気になるポイントが多いですよね。お風呂の乾燥機能を使うといずれも気にすることなく快適に洗濯物を乾かすことができます。
・暖房機能
冬にお風呂に入るとき、寒くて凍えてしまうような経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。特に昔ながらのタイルのお風呂などは寒さを感じやすいため、高齢の方がヒートショックを起こしてしまう原因にも。そこで暖房機能があると、お風呂に入る少し前から浴室内を暖めておくことができるので、寒さの解消やヒートショックの予防につながります。
・換気機能
お風呂に窓がある家もあれば、窓がない家もあるはず。窓があれば窓から換気をすることができますが、窓がなくても換気機能があれば湿気を排出したり空気を入れ替えたりと手軽に換気を行うことができます。湿気がこもるとカビやにおいが発生してしまうため、お風呂に入ったあと3〜6時間程度は換気を行うのがおすすめです。
・涼風機能
夏場にお風呂に入ると、暑くて体がほてってしまうこともありますよね。夏バテ対策や疲労回復には入浴が効果的ですが、のぼせてしまっては元も子もありません。そこで夏のお風呂を快適に過ごすために、涼風機能を使うことができます。
・24時間換気機能
断熱性や気密性の高い家が増えてきていますが、断熱性や気密性が高いと換気能力が低下してしまうことがあります。そこでシックハウス対策として24時間換気システムの設置義務化が定められました。浴室暖房乾燥機にも24時間換気機能が付いているものもあるため、意識して換気機能を使わずとも自然とお風呂の換気を行うことができます。
◼ 浴室暖房乾燥機のタイプ
浴室暖房乾燥機の機能についてご紹介してきましたが、本体の形状や設置場所によってタイプが分けられます。後付けしたい方は特に参考にしてみてください。
・天井埋め込み型
一番オーソドックスなのが天井埋め込み型の浴室暖房乾燥機。ビルトインタイプと呼ばれるだけあり、薄型ですっきりとした印象にすることができます。新築時にもリフォーム時にも選ばれることが多いタイプですが、天井に埋め込むスペースがあることが条件となります。スペースがなければ埋め込むことができないため。必ずしも設置できるとは限らないことを頭に入れておきましょう。
・天井取り付け型
天井埋め込み型と同じく天井に設置するタイプですが、埋め込むのではなく上から取り付けるのが特徴。既存の換気扇を外して設置したり上から被せて取り付けたりするだけなので、後付けに適したタイプだといえます。埋め込むタイプよりも工事が大掛かりではないため、気軽に取り付けることができます。
・壁付け型
天井ではなく壁に設置するのが壁付け型の浴室暖房乾燥機。既存の換気口が壁に付いている場合、換気口を利用して設置できるため施工が簡単です。
◼ 浴室暖房乾燥機の方式
浴室暖房乾燥機は取り付け方だけではなく、方式によっても種類が分けられます。大きく分けて電気式とガス温水式の2種類、電気式はヒーター式とヒートポンプ式の2種類に分けられます。
・電気式
電気式はヒーターとヒートポンプ式の2種類に分けられます。それぞれ特徴が異なるため把握しておきましょう。
ヒーター式
ヒーター式は本体内部のヒーターが発熱することで温風が流れる仕組みとなっています。施工が簡単で初期費用が抑えられるのが電気ヒーター式のメリット。その一方で乾燥や暖房の性能が少し低いため、大量の洗濯物を乾かしたいような場合には適していません。本体が発熱する仕組みの関係で周辺温度が高くなってしまうため、設置場所に制限が出てしまうことも。
ヒートポンプ式
電気ヒートポンプ式はヒートポンプシステムでお風呂の外の空間から空気を取り入れ、熱を溜める仕組み。電気ヒーター式よりも乾燥や暖房の性能が高く、省エネ効果もあるため光熱費を抑えることができます。
・ガス温水式
ガス温水式は、家の外に熱源機を設置して、沸かしたお湯を循環させることで温風を出す仕組み。浴室暖房乾燥機本体だけではなく熱源機も必要になるため、設置費用が高い傾向にあります。その分パワーがあるため厚手の洗濯物でも乾かすことができますが、ガス代には注意が必要です。
◼ 浴室暖房乾燥機は後付けできる?
浴室暖房乾燥機の機能や取り付け方法、方式についてご紹介してきましたが、浴室暖房乾燥機は後付けできるのでしょうか?取り付け方法でもご紹介したように、リフォームによって後付けしやすいタイプがあります。タイル張りの在来工法とユニットバスどちらでも後付け工事ができ、既存の換気扇との交換なども可能です。
またスペースが確保できない場合や天井に点検口がないような場合には、取り付けが難しかったり、別で配線工事が必要になったりすることもあります。浴室暖房乾燥機の後付けを検討している場合はリフォーム業者に現地調査を依頼して確認してもらうようにしましょう。
◼ 浴室暖房乾燥機の後付けにおける注意点
浴室暖房乾燥機を後付けする場合に注意したいポイント、事前に確認しておきたいポイントがあります。
・天井の開口部のサイズ
浴室暖房乾燥機の中でも主流である天井埋め込み型を検討している場合、天井の開口部のサイズを確認する必要があります。浴室暖房乾燥機には統一した規格が存在しないため、開口部のサイズと合うものを選ばなければなりません。
・洗面所やトイレの換気口
浴室暖房乾燥機の換気機能は洗面所やトイレなどと共用で換気している構造のものがあります。その場合、お風呂だけではなく洗面所とトイレの換気に対応できるものを選ぶようにしましょう。
・分電盤の確認
お風呂の換気扇から浴室暖房乾燥機への交換を検討している場合、分電盤に空きがあるかどうかの確認も必要です。コンセントを差せば良いというだけではなく、分電盤から電線を引かなければならないのがその理由です。家のブレーカーを見て、使用されていないスイッチがあるかどうかを確認するようにしましょう。
◼ まとめ
お風呂の換気機能や暖房機能がほしいと思われている場合、浴室暖房乾燥機の後付けを検討することもあるはず。そこで浴室暖房乾燥機の機能や取り付け方法などについて詳しくご紹介してきました。千葉県と茨城県で浴室暖房乾燥機能をご検討の際は、ハウジング重兵衛にお気軽にご相談ください。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター