移動を伴う水回りのリフォーム|移動の理由と注意点
水回りの劣化や使い勝手の悪さが気になってきたことから家のリフォームを検討するという人も多いはず。劣化だけであれば設備の交換や内装などの付帯工事で済みますが、使い勝手の悪さが気になっている場合、水回りの設備移動を伴うリフォームを行う場合もあります。移動を伴うリフォームは大掛かりな工事になるイメージがあるかもしれませんが、実際にはどうなのでしょうか。水回りのリフォームで移動を伴う理由とその注意点についてもご紹介します。
◼ 水回りのリフォーム
水回りとは文字通り水を使用する箇所のことをいい、家の中ではキッチンやトイレ、お風呂、洗面所が水回りにあたります。水回りは家族みんなが一日に何度も使用するため劣化や老朽化が進みやすい箇所です。手や顔、体をきれいにする場所は、できるだけ清潔に保ちたいですよね。まずはそんな水回りのリフォームに関する知識をご紹介します。
・キッチン
キッチンは水を使うことはもちろん、食事を作る場所であることから、清潔に保ちたいと思っている人が多いことでしょう。キッチンリフォームは設備の劣化や故障だけではなく、より良いキッチンで料理をしたいといった前向きな理由から行われることもあります。家族構成やライフスタイルの変化により、これまで使っていたキッチンでは事足りなくなったり、逆にコンパクトにしたかったりと年数が経つことによってキッチンに対する要望にも変化があるものです
キッチンリフォームでは、コンロや調理台、シンクが一体となっているシステムキッチンが選ばれることが多いですが、一つ一つのパーツをこだわって選ぶこともできます。各メーカーからさまざまな商品が販売されているので、実物を見てから選ぶようにしましょう。
・トイレ
トイレの便器は陶器でできていることが多いため、なかなか壊れることがありません。しかし万が一ひび割れてしまったり、陶器以外の部分が故障してしまったりすることはあります。節水を目的として最新のトイレに交換したいという理由でリフォームすることも。トイレにはタンク一体型やセパレート型、タンクレスなどの種類があり、手洗い場の有無や位置、床や壁の素材など、家族に合ったものを選ぶようにしましょう。
・お風呂
お風呂は年数が経つと汚れが蓄積したり水漏れが起こったりしてしまうこともあります。一日の疲れを癒す空間であるお風呂でより快適に過ごすためにリフォームを決断する人もいます。お風呂にはユニットバスと在来工法という2種類のリフォーム方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。ユニットバスは工場で生産されたパーツを現場で組み立てるだけなので、施工性が高く水漏れなどの心配がないのがメリット。その一方で規格が決まっているため自由度が低いこと、もともとのお風呂が在来工法の場合はサイズが合わない可能性があることを頭に入れておく必要があります。在来工法は自由度が高くこだわってパーツを選ぶことができますが、費用が高くなりがちです。それぞれのメリットとデメリットを考慮した上で工法を選ぶようにしましょう。
・洗面所
洗面所のリフォームでは洗面台の交換が行われるのが一般的ですが、その他にも床や壁、収納といった箇所も合わせてリフォームされることもあります。洗面台も各メーカーからさまざまな商品が出ていますが、それぞれ特徴が異なるため、洗面所のスペースや家族の人数、ライフスタイルと合うサイズの中から気に入った洗面台を探してみてください。
◼ 移動を伴う水回りのリフォーム
移動を伴う水回りのリフォームを行う場合、まずはどのような点に注目すると良いのでしょうか。移動が可能かどうかの確認、移動できる場合は水道や電気の工事について、移動したあとのことについて、などを把握しておきましょう。
・移動が可能かどうかを確認
水回りの移動を検討し始めたら、まずはそもそも移動が可能であるかどうかを確認する必要があります。一戸建ての住宅であれば配管の移動の自由度が高いため、水回りの移動も行える場合がほとんどです。その一方でマンションでは規約で配管を移動させてはならないと定められていることも。配管の移動は無理であっても、配管の増設であれば可能な場合もあるため、まずは規約を確認した上で管理者に確認するようにしましょう。一戸建てとマンションのどちらであっても、配管の移動や増設を行う場合、費用が高額になることが多いため慎重に検討してみてください。
・水道や電気の工事も必要
そもそも水回りの移動が可能なのかということを確認したら、配管に関する工事について知る必要があります。排水管には、水が詰まったり漏れたりすることのないように勾配をつけなければなりませんが、勾配をつけるためには床下にある程度の高さが必要になります。またお風呂や洗面台、トイレ、キッチン、どの水回り設備であっても、電気は必ず使いますよね。そのため排水管だけではなく電気工事も行わなければなりません。
・移動した後も水回り設備を使うのか?
水回りを移動させる場合、移動前の設備を使用するのか、移動先には新しい設備を使用するのか、といった選択肢が生まれます。移動したあとも同じ設備を使う場合、移動のための工事費用のみでリフォームが完了します。しかしもともと使っていた設備を処分した上で、移動先では新しい設備を使用するというケースでは、新しい設備の商品価格も加わることを頭に入れておきましょう。
◼ 水回りを移動させる理由
水回りの設備を移動させようと思う背景には、どういったことが考えられるのでしょうか。水回りの移動でよくある理由についてご紹介します。
・ライフステージの変化
水回りの移動を行う理由として、ライフステージの変化があげられます。ライフステージの変化とは、結婚や出産、転職、退職、家族との同居、子供の独立など、さまざまなことが考えられます。例えば結婚を機に中古住宅を購入してリフォームを行うという場合、もともとのお風呂の場所から別の場所に変えたいといったこともあるはず。親との同居をきっかけに、洗面台を増やしたい、トイレを移動させて広くしたい、といったことも。ライフステージの変化に伴って、これまでの水回りでは使い勝手が悪くなることもあるため、快適な生活を送るために水回りの移動も検討してみても良いかもしれません。
・間取りの変更
間取りの変更を伴うリフォームを行う場合にも、水回りの移動が行われることがあります。中古住宅を購入してフルリノベーションすることもあるかもしれませんし、これまで住んでいた家の動線が悪く感じたり何らかの理由から間取りの変更が必要になったといったこともあるかもしれません。動線や使い勝手が悪い家でもそのまま住み続けることは可能ではありますが、せっかくリフォームを行うのであれば思い切って移動させようという選択肢が出てくることもあるはず。間取りの変更や水回りの移動を伴うリフォームは、費用が高額になることが多いため、リフォームへの希望と予算とのバランスも考えた上で決断するようにしましょう。
◼ 水回りを移動させるときの注意点
水回りの移動を伴うリフォームについて知っておきたいことと移動の理由についてご紹介してきました。実際に移動させる際、どのようなことに注意したら良いのでしょうか。
・設備のサイズ
水回りのリフォームでは、設備選びも重要なポイントとなります。通常のリフォームでもサイズを確認しておくことが大切ですが、移動を伴う場合は移動先に入るかどうかをしっかり確認しておく必要があります。お風呂のサイズ、洗面台の幅、トイレの広さ、キッチンの形やサイズ、どれもサイズ選びを失敗すると大変なことになってしまいます。移動を伴う場合は通常のリフォームよりも念入りにサイズの確認を行うようにしましょう。
・移動後の部屋の広さ
通常のリフォームでは、設備を交換するだけなので空間の広さと設備のバランスが想像しやすいですよね。しかし移動を伴う場合は、新しい場所の広さと新しい設備(もともとの設備をそのまま使う場合はもともと設備)とのバランスを想像するのが難しいこともあるかもしれません。特に洗面所のリフォームを行う場合、洗面台を大きくしすぎると脱衣スぺースが狭くなってしまったり、洗濯機の置く場所がなくなってしまったりすることも。トイレではサイズの大きなタンクレストイレを選ぶことで空間が狭くなり、立ち座りが大変になってしまった…といったことも考えられます。移動後の空間の広さ、また他の部屋が狭くならないかどうかといったことも考慮するようにしましょう。
◼ まとめ
水回りのリフォームを検討する際、せっかくだったら移動させたい…と思うこともありますよね。ライフステージの変化や間取りの変更などその理由はさまざま。移動を伴う水回りのリフォームを行う場合は、設備のサイズや移動後の空間の広さに注意するようにしましょう。ハウジング重兵衛では、お風呂や洗面所、トイレ、キッチンといった水回りのリフォームを行っております。創業120年の経験と実績をもとに、お客様との信頼関係を大切にしながらプランをご提案し、施工を行います。千葉県と茨城県で水回りのリフォームをご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。電話やメールでのお問い合わせもお待ちしております。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター