バリアフリー仕様のトイレを作る際のポイント
皆さんはお家のリフォームをするときや、新築を建てるときにトイレはどうやって決めていますか?
2世帯住宅を考えていたり、平屋を建てるときなどは、将来を見据えてバリアフリーを意識したトイレを考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
このコラムでは、バリアフリー仕様のトイレを作る際のポイントについて解説します!
この記事は、次のような人におすすめです!
・バリアフリーのトイレは何から考えればよいの?
・将来のことを考えてバリアフリー仕様にトイレをリフォームしたい
1 スペースとレイアウトの確保
バリアフリー仕様のトイレでは、広めのスペースを確保することが重要です。
車椅子用のレイアウトにする場合は、車椅子の移動や転回スペースを考慮し、トイレの間取りを設計する必要があります。
トイレットペーパーホルダーや手すりの配置も、利用者の利便性を考慮して適切な位置に設置しましょう。
[スペースとレイアウトの注意点]
内容 | 注意点 |
---|---|
広めのスペース | ・車椅子を使用する際は、トイレの入口や便座周辺にスムーズに進入できるスペースを確保しましょう。 |
トイレットペーパーホルダーの配置 | ・利用者が便座に座った際に手の届く位置に設置することが重要です。 ・一般的には、手すりの近くや便座の横に取り付けることが推奨されます。これにより、利用者は手すりを利用しながらトイレットペーパーを使うことができます。 |
ドアの配置 | ・ドアの開口方向や取っ手の位置を考慮し、入室しやすいように設計します。 ・ドアの開閉には軽い力で操作できるスムーズなメカニズムを採用することも大切です。 |
2 手すりの設置
バリアフリー仕様のトイレには、手すりの設置が欠かせません。
手すりは、便座周辺や壁面に取り付けることで、足腰が弱くなった際の立ち座りの補助になります。
適切な高さや強度、取り付け位置を考慮し、複数の手すりを設置することが望ましいです。
[手すりを設置する際の注意点]
内容 | 注意点 |
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便座周辺の手すり | ・便座周辺に手すりを設置することで、車椅子の乗り降りや立ち座りをサポートします。 ・一般的には、便座の両側に垂直の手すりを設置することが望ましいです。 ・手すりの高さは、利用者が自然な姿勢で手を掛けることができるように設定します。 |
壁面の手すり | ・トイレ内の壁面に水平の手すりを設置することで、車椅子の移乗時に安定感を与えます。 ・手すりは、利用者の身体の位置に合わせて適切な高さに設置します。 ・また、手すりの強度も重要であり、十分な耐荷重性を持つものを選びましょう。 |
3 便座の高さと形状
バリアフリー仕様のトイレでは、座る・立つ動作をスムーズに行えるように、便座の高さや形状に配慮する必要があります。
一般的には、車椅子からの移乗が容易な高さに設定し、座面の形状を滑りにくくすることが求められます。
[便座の高さと形状の注意点]
内容 | 注意点 |
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高さの配慮 | ・一般的には、床から便座までの高さを車椅子の座面の高さに合わせることが望ましいです。 ・高さの調整が可能な便座を選ぶことで、利用者に合った最適な高さを調整することができます。 |
形状の配慮 | ・座面には滑り止めの加工や凹凸を施し、利用者が安定して座ることができるようにします。 ・座面の前方にはやや傾斜をつけることで、利用者が立ち上がる際にバランスを保ちやすくなります。 |
4 手洗い設備の設置
トイレの近くには、手洗い設備を設けることも重要です。
手すりの近くに洗面台を配置すると、最小限の異動で済むため、利用するときの手洗いを行いやすくなります。
また、自動水栓や手指の洗浄・乾燥を一体化した便利な設備を導入することも考慮するとよいでしょう。
[手洗い設備の特徴]
内容 | 特徴 |
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洗面台の場所 | ・手すりの近くに洗面台を配置することで、アクセスが容易になります。 ・利用者が手すりにしっかりとつかまりながら手洗いできるよう、洗面台と手すりの間に適切なスペースを確保します。 |
自動水栓の導入 | ・自動水栓を設置することで、利用者は手洗いの際にレバーやノブを回す必要がありません。 ・衛生的な面でも優れています。 |
5 まとめ
いかがでしたでしょうか。
バリアフリー仕様のトイレを作る際のポイントは、車椅子を考慮に入れた充実したものもありますが、普段の生活でも便利になるような仕様がたくさんあります。
ぜひ、トイレのレイアウトを考える際は、参考にしてみてくださいね。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター