断熱・気密性アップでヒートショック対策を — 全室断熱リフォームのすすめ
冬になると注意したい住宅内の事故のひとつが「ヒートショック」です。
暖房の効いたリビングから、寒い廊下や脱衣所、浴室へ移動した瞬間に血圧が急激に変動し、めまいや失神、心疾患・脳血管疾患を引き起こすことがあります。
特に築年数の経った住宅では、この温度差が大きくなりやすく、誰にとっても他人事ではありません。
こうしたリスクを根本から減らす方法として注目されているのが、住まい全体の断熱・気密性能を高める「全室断熱リフォーム」です。
この記事は、次の人におすすめです!
・冬場のヒートショックが心配な方
・家の寒さを根本から改善したい方

1 ヒートショックは「家の性能」が原因
ヒートショックが起こりやすい家には共通点があります。
それは、部屋ごとの温度差が大きいことです。暖房を入れているリビングは20℃以上ある一方、廊下や脱衣所は10℃未満というケースも珍しくありません。
このような環境では、移動のたびに体が急激な寒暖差にさらされ、血管が収縮・拡張を繰り返すことで大きな負担がかかります。
特に築年数の古い住宅では、断熱材が不足していたり、単板ガラスの窓が使われていたりするため、暖房をしても家全体が暖まりにくい構造になっています。
- 部屋ごとの温度差が大きいほどリスクが高まる
- 築年数の古い住宅ほどヒートショックが起きやすい
- 暖房器具だけでは根本的な解決にならない
2 全室断熱リフォームで温度差をなくす
全室断熱リフォームとは、壁・床・天井といった住宅の躯体部分に断熱材を施工し、あわせて窓や玄関ドアなどの開口部も断熱性能の高いものへと見直す工事です。
これにより外気の影響を受けにくくなり、家全体の温度が安定します。
廊下やトイレ、脱衣所でも極端な冷え込みが起こりにくくなり、ヒートショックの原因となる急激な温度変化を防ぐことができます。
さらに、暖房効率が向上するため、設定温度を上げなくても快適に過ごせるようになります。
- 家全体の温度差が小さくなる
- 暖房効率が上がり光熱費削減につながる
- 冬だけでなく夏の快適性も向上する
3 健康と将来を守る住まいへの投資
全室断熱リフォームは、単なる快適性向上ではなく、家族の健康を守るための重要な住まいづくりです。
ヒートショック対策として有効なだけでなく、結露の発生を抑えることでカビやダニの繁殖を防ぎ、アレルギーや呼吸器系のトラブル予防にもつながります。
高齢者がいる家庭はもちろん、将来を見据えて長く安心して暮らしたい方にとっても、大きな価値のあるリフォームといえるでしょう。段階的な施工も可能なため、予算やライフスタイルに合わせた計画が立てられます。
- ヒートショック事故の予防につながる
- 結露・カビ対策としても有効
- 将来を見据えた安心の住まいになる
まとめ
ヒートショックを防ぐためには、家の中の温度差をなくすことが最も重要です。
全室断熱リフォームは、住まい全体の断熱・気密性能を高め、冬でも安全で快適な環境を実現します。
暖房に頼りきるのではなく、家そのものの性能を見直すことで、家族の健康と安心を守ることができます。冬の事故を防ぐ第一歩として、全室断熱リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
- ヒートショックは住まいの温度差が原因
- 全室断熱で安全性と快適性を両立
- 健康を守る長期的な住まい投資
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター
