空き家をリノベーションするメリットデメリット
空き家問題が話題になってから、空き家バンクや空き家をDIYするなど様々な取引や活用法が注目されています。しかし、空き家は無くなるわけではなく問題は未だ解決していません。この記事では、空き家を建て替えるのではなく、リノベーションする際の注意点やメリットデメリットについてご紹介いたします。
空き家をリノベーションする注意点と費用相場
空き家のリノベーションは、オシャレで快適な空間を創ることができ、新築建て替えよりもリーズナブルという印象をお持ちの方も多いと思います。
しかし、実際にはここまで簡単なものではなく知っておくべき注意点があります。また、費用相場についてもご紹介いたします。
知っておくべき注意点
住宅は、建築基準法で定められている中でも、耐震性・断熱性能が主に住み心地を左右すると言っても過言ではありません。
・耐震性
空き家は、耐震性が劣っていることが多いです。耐震性を上げるリノベーションを行わないと、その後の活用に支障が出ますので、耐震診断と耐震補強工事が必要になります。
・断熱性能
古い住宅は、断熱性能が低く冬は非常に寒く、暖房器具による光熱費が高くなり、場合によっては暖房器具を使用してもなかなか暖まらないということもあります。
・気密性能
古い住宅は、隙間風などが多く気密性能が低いです。断熱性能を上げる工事を行う際には、気密性も上げなければ効果が低くなります。
以上のように、単純に見た目を良くするだけのリノベーションには注意しましょう。よくあるDIYを行う方の中には、断熱工事などを行わなかったため、リノベーションして1,2年住んで、住みにくさに耐えられなかったという方もいらっしゃるようです。
空き家リノベーション費用相場
フルリノベーションは、1000万円以上かかります。土台や柱、梁といった構造材をそのままにしてその他は解体してしまうスケルトンリノベーションというものです。
空き家リノベーションのメリットデメリットを知る
空き家リノベーションを行う上でのメリットデメリットについてご紹介いたします。
メリットは3つ
・新築より費用が抑えられる
解体費、構造材の建築費用が抑えられます。
・貴重な建材を活用できる
今では手に入らないような、貴重な木材などを使用している場合にうまく活用ができます。
・ビジネス活用も可能
古民家カフェや古民家の賃貸などビジネス活用としてのモデルも紹介されています。
2つのデメリットを知らないと損をする
・新築を建てた方が住み心地やコスパが良くなってしまうことも
耐震工事や断熱性能を考えると、新築に建て替えてしまった方が予算もあまり変わらずに、住宅性能は高くなることもあります。
・ビジネスで成功するとは限らない
空き家をリノベーションしたものの、ビジネスで成功し、工事費用を回収できるとは限らないです。
以上の点に注意し、うまく空き家をリノベーションして活用できるよう工務店などと相談するようにしましょう。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター