リフォームと建て替えどっちが良い?判断基準も

家を建ててから年数が経つと、水回りを中心にさまざまな箇所で劣化の症状が見られることでしょう。そういったときにリフォームと建て替え、どちらを選ぶべきか悩むこともあるかもしれません。劣化の症状が軽度である場合は部分的なリフォームで対応できますが、劣化が進んでいると建て替えの方が適切であることも。家の中で劣化しやすい箇所や劣化したときの対応、対応方法選びの判断基準についてご紹介します。

 

◼ 劣化しやすい箇所

洗面所リフォーム

こだわりを持って建てたマイホームには、安心して長く住みたいですよね。家はメンテナンスをしなければどんどん劣化が進んでいくため、劣化の度合いや築年数に合わせて適切にメンテナンスを行う必要があります。まずは家の中でも劣化しやすい箇所を把握しておきましょう。

 

・水回り

家の中で劣化しやすい箇所といえば、一番に水回りがあげられます。キッチンやお風呂、トイレ、洗面所といった水回りは一日に何度も水を使うため、清潔に保ちたい一方で劣化しやすい箇所でもあります。お手入れを怠ると水回りならではの「カビ」「ぬめり」といった汚れが発生してしまいます。汚れを放置すると水漏れやひび割れといった深刻な劣化につながるため、早めの対応が大切です。

 

設備によって耐用年数が異なり、使い方やお手入れの仕方によっても劣化の進み方は異なります。設備の交換や壊れた部分の補修といったリフォームを行うことで、長い間清潔な水回りを維持することができます。また最新の設備を取り入れることで、節電や節水できて長期的にはお得ということもあります。

 

・外壁や屋根

外壁や屋根は家の一番外側で物理的に家を守ってくれている存在です。毎日雨や風、紫外線を浴び続けているため、外壁や屋根も劣化しやすい箇所だといえます。使われている外壁材や屋根材によって耐用年数は異なりますが、塗装してある塗料が劣化すると防水機能や耐久性に影響が出てしまいます。劣化の初期症状である色褪せや変色、カビやコケの発生から始まり、ひび割れや雨漏りといった深刻な症状が出てしまうことも。できるだけ早めに対応することでメンテナンスの頻度や費用を抑えることができます。

 

・ドアの建付

築年数が経つとドアがドア枠に当たってしまったり、強い力を入れなければ閉まらなかったりと、建て付けが悪くなってしまうことがあります。毎日使用するドアが開け閉めしにくくなると小さなストレスが蓄積されてしまいますよね。建て付けが悪くなった場合、家の構造自体が歪んでしまっている可能性も。ドアの不調の種類によっては、蝶番のネジが緩んでいるだけという場合もあるため、まずは自分でネジをチェックしてみると良いでしょう。

 

・構造部分

家の状態によっては、構造部分まで劣化が進んでいることもあります。例えば外壁や屋根からの雨漏りを放置していたり、水回りの水漏れによって腐食が進んでいたり、重みで家に歪みが出てきたりといったことがあげられます。更なる劣化につながらないように、できるだけ早めに業者に点検してもらうようにしましょう。

 

◼ 家が劣化したときの対応

トイレリフォーム

家の中で劣化の症状が現れやすい箇所をご紹介しました。実際に劣化が気になってきたときに、どのような対応を取ると良いのでしょうか。劣化の症状に合わせて部分補修やリフォーム、リノベーション、建て替えといった対応方法をご紹介します。

 

・部分補修

家の中の劣化箇所が限定的である場合、部分補修という対応で済ませられることもあります。例えばトイレが詰まってしまったり屋根が一部だけ剥がれてしまったり、ドアのネジがゆるんでしまったりといった症状。一部分のみを補修すれば他の箇所に問題がない場合に部分補修という対応を取ることができます。目に見えていない部分での劣化が進んでいることも考えられるため、部分補修のタイミングで気になる箇所の点検を行うことをおすすめします。

 

・リフォーム

リフォームとは古くなった建物を新築のような状態に戻すことであり、壊れていたり汚れていたりする「マイナスの状態をゼロに戻す」といった意味合いがあります。家の基礎の部分は残したままで、部分的な修繕や増改築を行うことがリフォームに当たります。水回りだけ、外壁や屋根だけといった部分的なリフォームからフルリフォームまで範囲はさまざまです。同じ家に長く住み続けるという確証がない場合や、できるだけ費用を抑えたいという場合にはリフォームがおすすめです。

 

リフォームの内容や規模によっては、仮住まいを探す必要がある場合もあります。仮住まいの必要がなかったとしても、お風呂やトイレのリフォーム期間中に使用できなくなってしまうことがあります。リフォーム期間が長ければ、使わせてもらえる場所を確保することも忘れないようにしましょう。

 

・リノベーション

リフォームと少し違うニュアンスの「リノベーション」という方法もあります。家の外観だけはそのままに、家の間取りまで取っ払って一から作り上げるリノベーションという方法もあります。リノベーションは「革新」や「刷新」といった意味合いがあるため、マイナスの状態ゼロに戻すだけではなく、新しい価値を生み出すことを表しています。例えば、家族構成やライフスタイルの変化によって部屋の数を増やしたりリビングを広くしたりしたいときに、リノベーションであれば間取りから変更することができます。

 

自由に設計できるという点がリノベーションの魅力であり、人気が高まっている理由でもあります。リフォームとの線引きが曖昧な部分もありますが、リフォームだけではなく住まいの性能を上げたい場合はリノベーションを検討してみましょう。

 

・建て替え

家の基礎部分から取り壊して、一から家を建築することを建て替えといいます。間取りの変更を伴わないリフォームに対して、建て替えは間取りから自由に設計することができます。建て替えは全ての家で行えるわけではなく、建築基準法で定められている条件を満たす必要があります。建て替えを検討している場合は、「再建築不可物件」であるかどうかの確認を行うようにしましょう。

 

今後も同じ家に住み続ける予定であり、家を引き継いでいく人がいるような場合は建て替えを行う価値があるといえます。またリフォームを行う場合、構造部分の点検を行えないというデメリットがあるため、耐震補強やシロアリ対策などを同時に行いたいと考えている場合も建て替えがおすすめです。

 

◼ 方法選びの判断基準

お風呂リフォーム

家の劣化が進んだときの対応方法をご紹介しましたが、劣化の度合いによってはどの方法を選ぶべきか悩んでしまうこともあるかもしれません。そこで方法選びの判断基準をご紹介します。

 

・家の劣化度合い

方法選びの判断基準として、一番に家の劣化度合いがあげられます。水回りや外観・屋根など、劣化がどのくらい進んでいるのかによって対応方法が変わってきます。家の中のクロスが剥がれたりトイレが詰まったりといった症状であれば、部分的な補修で済むことがほとんどです。お風呂やキッチンの設備が古くなったため交換したいというときはリフォーム、家全体の劣化が気になるときはリノベーションや建て替えといった選択をすることになります。

 

・将来の生活設計

家のリフォームや建て替えを検討する際、今の生活はもちろん将来の生活設計も考えて決める必要があります。家族の年齢的に今は気にならないことであっても、今後も同じ家に住み続けることを考えると数十年後には障害になってしまう箇所があるかもしれないためです。家族構成が変わることが考えられる場合、部屋の数が足りなくなったりお風呂が狭かったりといったことも考えられます。そのため今だけではなく将来の生活設計も考慮した上で方法選びを検討するようにしましょう。

 

・間取りの変更の有無

リフォームは古くなった部分を新築時のように戻すこと、リノベーションは付加価値を生み出すこと、建て替えは家を一から建て替えることという違いがあります。リフォームは間取りの変更を伴わないため、間取りの変更をしたい場合はリノベーションか建て替えという選択肢になります。家族構成やライフスタイルの変化がある場合は、間取りの変更を行いたいこともあるはず。そういったときはリノベーションか建て替えを検討するようにしましょう。

 

・予算

判断基準として予算もあげられます。リノベーションや建て替えはリフォームよりも大規模であることが多いため、費用も高い傾向にあります。部分補修だけで済む場合はリフォームよりも費用を抑えることができます。まずは家の中で劣化が気になる箇所を列挙し、予算と照らし合わせながら方法を選びましょう。リフォームの場合は設備ごと、箇所ごとに見積もりを出すこともできるため、リノベーションや建て替えと比べて予算を組みやすくなっています。まずはリフォームの見積もりを出してみてから、予算に余裕があれば必要に応じてリノベーションや建て替えを検討してみるという流れでも良いかもしれません。

 

◼ まとめ

キッチンリフォーム

家の劣化が気になり始めたら、リフォームや建て替えを検討する頃かもしれません。水回りや外壁・屋根、ドアの建付などが特に劣化しやすい箇所としてあげられます。劣化が進むと構造部分まで腐蝕が進むこともあるため早めの対応が大切です。取り返しのつかないことになる前に、部分補修やリフォーム、リノベーション、建て替えを行って大切な家を守りたいものです。劣化の度合いや将来の生活設計、予算などに合わせて対応方法を選ぶようにしましょう。

 

ハウジング重兵衛は、千葉県と茨城県でリフォーム事業を展開している会社です。創業120年の経験と実績を活かしてお客様との信頼関係を大切にしながらリフォームを行っています。千葉県と茨城県でリフォームをご検討の際はぜひお気軽にお問い合わせください。

 

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