オール電化、4人家族の平均電気代は?|水道光熱費を安くする方法を解説
「オール電化=トータルの水道光熱費が安い」というイメージがありますが、本当なのでしょうか?
そこで今回はオール電化、4人家族の平均電気代を、地域別の特徴をまじえながら紹介します。
また「電気+ガス」、「ハイブリット」とも比較しながら解説するので、ぜひ最後までごらん下さい。
コラムのポイント
- ・オール電化、4人家族の平均電気代は、約20万円
- ・オール電化、電気+ガス、ハイブリットとライフスタイルを上手に組み合わせるのが大切
- ・省エネ機器は補助金の対象となり、初期費用の負担が減らせる可能性がある
目次
■ オール電化とは?
オール電化とは、家庭で使う熱(照明、料理、お風呂をわかすなど)を全て電気の力でまかなうことです。
従来の水道光熱費は【電気代+ガス代+水道代】ですが、オール電化にすると【電気代+水道代】となります。家の新築時に導入するだけでなく、リフォームでガスからオール電化に変更も可能です。
■ オール電化、4人家族の平均電気代はいくら?地域別の特徴も紹介
地域別の電力会社が公表している電気料金のシュミレーションで計算すると、オール電化、4人家族の電気代は、全国平均で約200,000円(年間)です。
温かい地域を含む九州地方、四国地方は電気代が安く、雪深い地域を含む北海道地方、中部地方は電気代が高い傾向があります。
特に北海道の平均電気代は約250,000円〜300,000円(年間)で、融雪設備を使うと400,000万円以上になるというデータもありました。
ただし電気代は、電力プランと電気代の使用状況によって全く違います。オール電化の電気代を節約したい場合は、電力プランの見直しから始めるのがおすすめです。
ご家庭によってはオール電化以外の方法が合う場合もあるので、次に紹介します。
■オール電化、電気+ガス、ハイブリットの違いを簡単解説
家庭で熱を作り出す主な方法は、「オール電化」、「電気+ガス」、「ハイブリット」の3種類です。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを確認して、生活スタイルに合う方法を選びましょう。
・オール電化の特徴、メリット・デメリット
オール電化の最大の特徴は、キッチンのコンロで火を使わない点です。火事の危険性を減らせるため、お子様やシニア世代のご家族がいる場合にも安心です。
【メリット】
省エネ設備を導入して最適な電力プランを選ぶことで、水道光熱費が安く抑えられます。
例)
エコキュートを導入して、深夜に料金が安くなる電力プランを選ぶ
↓
エコキュートが深夜にお湯を沸かして貯湯してくれるため、「電気+ガス」を使うよりも水道光熱費がかなりお得になります。災害等で水道が止まってもタンク内のお湯が使えるという点も魅力です。
※エコキュートタンク内のお湯を、そのまま飲むことはできません。
→エコキュートとは|メリットやデメリット、メンテナンス方法も
導入費用と毎月の水道光熱費をトータルして考えると、他の方法よりも総コストが安くなる可能性が大いにあります。
ただし社会情勢や気候変動などが原因で、電力の供給料金が上下します。電気料金に関しては、長期的な視野でコストを考えておくのがおすすめです。
【デメリット】
停電のとき、電気だけでなくコンロやお湯も使えなくなります。他に電力プラン選びを間違えると、最適なプラン利用時より電気代がかなり高額になるというデメリットもあります。
また地域の気候に合う設備を設置しないと、設備の寿命を早めてしまいます。オール電化導入時には、経験豊富で提案力のある地元密着型の業者を選ぶのがおすすめです。
【オール電化に向いている人】
オール電化は初期費用が高額でもOKの人、安全性を重視する人に向いています。また定期的にプランの見直しを検討できるなら、ライフスタイルの変化に応じてお得に水道光熱費を管理できます。
・電気+ガスの特徴、メリット・デメリット
電気+ガスの特徴は、電気代、ガス代をそれぞれ管理できる点です。将来、資源の供給料金が高騰したとき、お得な方の資源の利用量を増やして水道光熱費を調整できます。
【メリット】
メリットは初期費用、メンテナンス・交換費用が、オール電化やハイブリットに比べて安いことです。「電気代の基本料金はプランで調整できるけど、ガス代の基本料金は調整できない」というイメージがありますが、現在はガス代節約に直結する以下のような方法もあります。
- ・水道光熱費を割引する「電気、ガスおまとめプラン」を提供している会社もある
- ・一般的に都市ガスのガス代はプロパンガスよりも安い
- ・プロパンガスであっても、基本料金の交渉で都市ガス並みの料金を実現できる場合がある
【デメリット】
ガスコンロで火を使うため、消し忘れ等の使い方によっては火事の危険性が高まる点がネックです。ただしガスコンロに関しては安全機能(一定温度になると火が消える)を備えた商品を選ぶことで、危険性を抑えられます。
また一般的にプロパンガスは基本的な火力が強い分、月々のガス代が高くなりがちです。前述したように基本料金の交渉が可能なプロパンガス会社もあるため、数件に問い合わせて納得できるまで交渉するのがおすすめです。
【電気+ガスに向いている人】
高額な初期費用やメンテナンス費用は避けたい人、直火で料理をしたい人に向いています。
また電気+ガスからオール電化へ変更する工事は、割と簡単です。「将来はオール電化にするかも」と考えている場合でも、初期費用の負担を考えて今は電気+ガスを選ぶという手もあります。
キッチンのコンロをガスから電気に変更したリフォーム事例があるので、参考までに費用を紹介します。
こちらはシステムキッチン交換時にガスコンロからIHコンロに変更した事例です。キッチンの高さも変更し、費用は60万円、工期は2日でした。
こちらはキッチンを丸ごと交換する際にガスコンロからIHコンロに変更した事例です。費用は120万円で、工期は2日間でした。
こちらは、キッチン全体の交換と一緒にトイレ、階段もリフォームした事例です。費用は200万円、工期は10日間でした。
→水回りリフォームの費用を抑えるためのポイント
・ハイブリットの特徴、メリット・デメリット
ハイブリットとは、「空気の熱を利用してお湯を沸かすエコキュート」と、「ガスの熱を効率よく利用してお湯を沸かすエコジョーズ」を組み合わせたイメージの給湯器です。
エコキュートのように電気の力で一定量のお湯を沸かして貯湯し、お湯を使い切ったらガスの力で引き続きお湯が沸かせます。
【メリット】
ハイブリットのメリットは、お湯切れの心配がないことです。貯湯したお湯がなくなると自動でガス給湯に切り替わり、数十秒でまたお湯が使えます。
一方エコキュートは貯湯したお湯がなくなると、お湯を貯めるまで時間がかかります。
【デメリット】
初期費用が高いことが、最大のデメリットです。またお湯をたくさん使う家庭はガス給湯の割合が高くなり、ガス代に直結します。
電気+ガスと同じく、ガス会社選びが水道光熱費節約のポイントになります。
【ハイブリットに向いている人】
初期費用が高くてもOKで、お湯をたくさん使う家庭に向いています。特に床暖房のような電気消費量の多い設備を導入する場合は、ハイブリットの特性をいかして水道光熱費を節約できる可能性があります。
■ オール電化、電気+ガス、ハイブリットの初期費用を比較
4人家族の場合にオール電化、電気+ガス、ハイブリットそれぞれを選ぶと、初期費用がいくらなのでしょうか。
- ・オール電化:50万円〜100万円(IHコンロとエコキュート設置)
- ・電気+ガス:20万円〜40万円(エコジョーズ設置)
- ・ハイブリット:70万円〜100万円
※グレードや機能によって値段が変わります。
ハイブリットは新しい設備なので高額ですが、割引販売をする業者が増えています。いくつかの業者に見積もり作成を依頼し、条件が良い業者を選ぶのがおすすめです。
→リフォーム保証で工事後のトラブルに備えよう
また初期費用の負担に悩んだら、リースを活用するのも1つの手です。総支払額は割高になりますが、一時的な高額出費を避けられます。
■ 省エネ設備向けの補助金で初期費用の負担を減らそう!
オール電化、ハイブリットには省エネ機器の設置がつきもので、電気+ガスの場合も、エコジョーズという省エネ設備があります。
省エネ設備は地球の貴重な資源である一次エネルギーを、無駄なく利用するために重要視されています。
国と自治体が導入、交換の際に使える補助金制度を実施しているので、ぜひ活用して下さい。
→【簡単解説】エコキュート導入、交換で使える補助金|金額から申請方法まで
■ まとめ
オール電化、4人家族の平均電気代を紹介し、オール電化以外の選択肢(電気+ガス、ハイブリット)についても解説してきました。
どの方法を選択しても導入・交換費用、維持費用、ランニングコスト(月々の水道光熱費)がかかります。住宅の新築時はもちろん、リフォーム時にもご家族に合う方法を選んでお得な暮らしを実現して頂けると幸いです。
ただしインターネットやSNS上に情報がありすぎるため、自分で調べてピッタリの方法を見つけるのは難しいのが現実ではないでしょうか。
そんなときは経験豊富なプロに相談し、幅広い視点からアドバイスをしてもらうのがおすすめです。
ハウジング重兵衛では、無料で相談、見積もり作成をしております。専門のスタッフが最適な提案をいたしますので、安心してご相談下さい。
またショールーム(千葉県5店舗、茨城県3店舗)では、実際のオール電化機器(キッチン等)を実際にご覧頂けます。
駐車場、チャイルドスペース完備でお待ちしておりますので、お気軽にご来店下さい。下記の問い合わせフォーム、LINE相談、電話相談でご連絡頂けます。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター