トイレのリフォームに関する知識をご紹介
トイレは家族全員が毎日必ず使う場所なので、できるだけきれいに保っておきたいですよね。しかし水回りは頻繁に水を使う場所なので劣化しやすい箇所の一つ。トイレの耐用年数は約15年といわれていますが、耐用年数はあくまでも目安なので劣化の度合いに応じてリフォームを行う必要があります。そこでトイレのリフォームに関する基本的な知識をたっぷりご紹介します。
◼ トイレの種類
トイレには和式トイレと洋式トイレに分けられますが、最近は洋式トイレが設置されている建物がほとんどです。洋式トイレも細かく分けると、タンク一体型とセパレート型、タンクレストイレの3種類。そこで和式トイレと洋式トイレの3種類それぞれの特徴をご紹介します。
・和式トイレ
和式トイレは日本に古くからある形のトイレのことであり、現在使われている陶器式の水洗和式トイレは1900年代に作られたものです。1960年頃から洋式トイレが採用されるようになったことで、徐々に和式トイレのシェアが減ってきています。若い世代は和式トイレを使う機会も限られるかもしれませんが、和式トイレにもメリットはあります。
洋式トイレとの違いとして一番にあげられるのが、便器に直接お尻を付ける必要がない点です。他の人が使ったトイレに座ることに抵抗がある人やきれい好きな人には大きなメリットだといえます。2つ目にシンプルな形状であることから掃除しやすいことも和式トイレのメリット。床がタイルの場合は便器と一緒に洗うことができるのも嬉しいポイントです。3つ目のメリットは和式トイレの形状は排便しやすい点がメリット。しゃがむ体勢によってお腹に力が入りやすくなり、スムーズに排便できるといわれています。
和式トイレのデメリットとしては、1つ目に足腰への負担が大きいことがあげられます。トイレに行く度に立ち座りの動作をしなければならないため、高齢の方や妊婦さんなどには負担が大きくなってしまいます。臭いが発生しやすいことやトイレが詰まりやすいこと、故障したときに修理が大変であることも和式トイレのデメリットです。
・タンク一体型トイレ
タンク一体型とは、文字通り便器とタンクが一体になっているタイプのことをいいます。便器とタンクの間につなぎ目がないため、隙間に汚れが溜まる心配がないのがメリット。その一方で、便器とタンクのどちらかのみ壊れたとしても両方同時に交換する必要があります。
・セパレート型トイレ
セパレート型は、便器とタンクが分かれているタイプのことをいいます。便器とタンクの隙間に汚れが溜まってしまうためお手入れしにくいデメリットはありますが、どちらかが壊れたときでも片方だけを交換することができます。
・タンクレストイレ
タンクレストイレは先にご紹介した2つのタイプと異なり、そもそもタンクがない便器のことをいいます。タンクに貯めた水を使って流すタンク式トイレに対して、タンクレストイレは水道と直接つながっており、水道の水圧で水を流せる仕組みになっています。水が逆流することのないよう、水道管と便器の間の管にはバルブが取り付けられています。
タンクがないことからトイレ内の空間を広く見せることができ、便器自体もスタイリッシュなのが特徴。連続で水を流すことができる点やお手入れしやすい点がタンクレストイレのメリットです。タンク式トイレはレバーをひねるだけで水を流せますが、タンク式トイレは電気を使って水を流しています。電池式で操作できるようになっていますが、停電時に不便に感じられることがあるかもしれません。
◼ トイレのリフォーム内容
トイレのリフォームをする場合、どのような内容のリフォームが考えられるのでしょうか。トイレリフォームは便器の交換が主なリフォーム内容であることが多いですが、その他にも床や壁、収納などについてもご紹介します。
・便器の交換
便器の劣化や故障が理由でトイレのリフォームを決断されることが一般的です。そのためトイレリフォームの多くは便器の交換のみとなっています。便器の交換を行う場合、便器のメーカーや商品、グレード選びが重要になってきます。便器自体は陶器でできていることが多く、一度リフォームするとそう簡単に壊れるものではありません。予算が気になる人も多いかもしれませんが、家族みんなが毎日何度も使用する空間なので、後悔しないような設備を選びたいものです。
便器のひび割れから水漏れが起こったといった緊急事態ではない限り、費用のかかるリフォームは後回しにする人も多いかもしれません。リフォーム自体に費用がかかってしまうのは事実ですが、最新の便器にすることで節水機能が付いて光熱費の削減につながることも。長い目で見たらお得な場合もあるため、トイレの劣化が気になる場合はまずリフォーム業者に相談してみることをおすすめします。
・温水洗浄機
温水洗浄機とは温水でおしりを洗浄してくれる機械のことをいいますが、温水洗浄機という言葉よりもTOTOの機能名である「ウォシュレット」という言葉の方が聞き馴染みがあるかもしれません。最近のトイレには温水洗浄機が付いていることがほとんどですが、古い洋式トイレには温水洗浄機が付いていないこともあります。便器の交換をするほど劣化はしていなくても、温水洗浄機が欲しいという場合もあるはず。温水洗浄機はDIYで取り付けることも可能ですが、業者に依頼することもできます。商品の購入に際して取り付けを行ってくれる場合もあるので、失敗したくない人や手間を削減したい人は業者に依頼することをおすすめします。
・床や壁
古いトイレの床にはタイルが使われていることが多いですが、衛生的に保つのが難しい素材でもありますよね。便器の交換と同時にトイレの床も替えてしまおうと思っている人もいるのではないでしょうか。トイレでは、リビングやダイニングなどの生活空間とは異なる観点で床材を選ぶ必要があります。水回りであることから水に強い素材、掃除用の洗剤やアンモニアに強い素材、耐用年数があり清潔に保てることなどがポイントとなります。
トイレの壁は雰囲気を大きく変える要素の一つです。好みの色や柄を取り入れることで、毎日使用するトイレをおしゃれな空間にすることができます。デザイン性はもちろん、清潔に保てるようにお手入れのしやすさも忘れてはならないポイントです。壁紙には汚れ防止や消臭、吸放湿など、機能性の高いものもあります。機能性の高い壁紙を選ぶことで、汚れや臭いが付きやすいトイレを清潔に保つことができます。
・収納など
トイレは狭い空間でありながら、トイレットペーパーの予備や掃除用品など収納したいものもたくさんありますよね。今のトイレに収納スペースが足りずに悩んでいるという人もいるかもしれません。トイレの収納には、吊り棚やタンクの上部分、キャビネットなどがあります。トイレ内のスペースに余裕がある場合はキャビネットを設置することができますが、スペースに余裕がない場合はタンクの上部分の空間を使って収納を作ることになります。
◼ リフォームの動機
トイレをリフォームする理由はご家庭によってさまざまですが、考えられる理由を5つご紹介します。リフォームのタイミングを悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
・和式から洋式へ
昔は和式のトイレが主流でしたが、現在では一般家庭の多くが洋式のトイレを採用しています。高齢になると和式トイレで用を足すのが難しくなってしまうため、安全性の観点からも洋式トイレへのリフォームを検討されることが増えています。和式トイレは床に埋め込まれているため、新しい便座を設置するだけではなく床の張り替えや配管工事を追加で行わなければならない場合もあります。
・バリアフリー化
トイレは使用頻度が高い場所であり、立ったり座ったりするため転倒などの事故につながる可能性がある場所でもあります。家族の年齢が上がっていくにつれて、バリアフリーを検討されることもあることでしょう。年齢だけではなく身体的な変化が出てきたときも、リフォームの時期かもしれません。手すりを設置するだけで良い場合もあれば、車椅子が入れるようなスペースを確保する必要がある場合もあります。トイレをバリアフリーリフォームすることで本人や家族の負担を減らすこともできるため、前向きに検討してみてください。
・故障や老朽化
陶器でできている便器は、傷やひび割れさえなければ100年壊れないともいわれています。しかし便器以外の部品の劣化は進むため、故障や老朽化がトイレリフォームの理由の一つとなっています。トイレが故障して使えなくなってしまってからでは生活が不便になるため、部品ごとに異なる寿命を把握した上で交換や修理を行うようにしましょう。
・お手入れがしにくい
使っているトイレがお手入れしにくいと感じてリフォームを決断されることもあります。最新式のトイレには、洗浄するときに自動でお手入れしてくれる機能がついていたり汚れが溜まりやすい便器のフチをなくしたりしているようなものもあります。またお手入れのしやすさを求める人には、形状がシンプルでお手入れしやすいタンクレストイレがおすすめです。
・新しい機能がほしい
故障やお手入れのしにくさなどマイナスの面だけではなく、「新しい機能の付いたトイレにしたい」という理由でリフォームされることもあります。最新式のトイレは便器の中をきれいに保つ機能や節水機能、蓋や洗浄のオート機能などさまざまな機能が搭載されています。リフォームの費用はかかってしまいますが、節水機能のあるトイレにすることでランニングコストを抑えられる上に快適に高機能なトイレを使用することができます。
◼ まとめ
トイレのリフォームは便器の交換が一般的なリフォーム内容ですが、温水洗浄機の設置や床・壁の張り替え、収納などが同時に行われることも多いです。トイレをリフォームする動機はさまざまですが、耐用年数を目安にしながら劣化の症状を見極めて早めに対応するようにしましょう。ハウジング重兵衛ではトイレをはじめとする水回りのリフォームを行っています。千葉県と茨城県でリフォームをご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター