配管の移動リフォームとは?水回りのリフォームとセットで行おう
キッチンやトイレ、お風呂、洗面所などの水回りをリフォームする場合、設備の場所を移動させることもあるはず。水回り設備を移動させるリフォームを行う場合には、配管を移動させなければならないことも。そこで配管リフォームの中でも移動する工事内容について詳しくご紹介していきます。移動する先による違いと、移動が行われるケース、配管リフォームに関する注意点をまとめました。
◼ 配管の移動リフォームとは
水回りをリフォームする際、設備を移動させるときには配管も同時に移動させなければなりません。配管を移動させるリフォームのうち、壁の中への移動と床下への移動の2つに分けてご紹介していきます。
・壁の中への移動
配管を壁の中に移動させるということは、壁から給排水を行うということ。配管を壁の中に移動させると、配管のほとんどを壁の中におさめることができるため、見た目をスッキリさせることができます。洗面台やキッチンのシンク下など設備の中や足元のスペースに余裕が生まれるため、収納スペースを確保しやすく掃除もしやすいというメリットにもつながります。
リフォームによって壁に新たに配管を通す場合、水回り設備だけではなく壁まで工事を行う必要があります。配管の中には使用した水が流れていくための勾配をつけなければなりませんが、うまくいかないと水が流れにくくなってしまうことも。
・床の下への移動
床の下に配管を移動させる場合、水栓を設置しやすいため水量の調整をしやすく排水を流しやすいというメリットがあります。また壁の中に移動する場合よりも工事費用を抑えられるため、予算が気になる方は床の下への移動がおすすめです。
給水については壁排水と床排水のメリット・デメリットで大きく異なるポイントはありませんが、排水については床排水の方が向いているケースがあります。壁排水よりも床排水の方が大きいパイプを設置しやすいため、水以外のものが流れることの多いキッチンやトイレでは床排水の方がいいといえます。
◼ 配管リフォームの注意点
配管リフォームを行う場合、どのようなポイントに注意するべきなのでしょうか。水回りのリフォームで失敗してしまうと、水漏れや設備の劣化、家自体の腐食などの問題につながってしまうことも考えられます。配管リフォームを成功させるためにも注意点を把握しておきましょう。
・配管の寿命と築年数
配管の寿命は20〜30年ほどといわれています。配管は鉄や塩化ビニールといった素材が使われることが多いですが、特に25年ほど前までに建てられた家では鉄製の配管であることがほとんど。それ以降は塩化ビニール製のものが多いですが、鉄製だと水から鉄の味がしたり、赤茶色の水が出てきたりすることも。
配管の素材によっても寿命は変わってきますが、20〜30年ほど同じ配管を使用している場合はそろそろ寿命を迎える頃かもしれません。配管の寿命を過ぎている場合は、一度業者に点検を依頼してみても良いでしょう。
・マンションでは工事が大規模に
配管リフォームは、一戸建てよりもマンションでの方が工事が大規模になってしまいます。マンションは構造躯体の上に床材を設置して床面を作っているケースと、躯体の上に空間を作った上で床を作るケースの2つがあります。後者の場合は空いたスペースで作業することができますが、前者の場合は工事が難しかったり床下だけではなく壁の中に配管を設置しなければならなかったりすることも。
大掛かりの工事が多い分、マンションの方が費用も高くなる傾向にあるため、予算を抑えたい場合は事前に業者に工事内容を調査してもらうようにしましょう。
・エアコンの配管はガス漏れに注意
エアコンの配管リフォームは行われることの多いリフォームの一つですが、このときガス漏れに注意が必要です。なぜならエアコンは空気を冷やすために配管の中で冷媒ガスを使っているため。万が一冷媒ガスが漏れてしまうと、エアコンの不具合につながってしまうことも。エアコンの配管リフォームは、他の配管よりもさらに技術のある業者に依頼するのがおすすめです。
・排水マスの交換が必要なことも
配管のリフォームに関して、補修や交換、移動だけではなく排水マスの交換が必要なこともあります。排水マスとは、一つの建物で使われているいくつかの排水管を一箇所にまとめている場所のこと。業者は排水マスの調査によってトラブルの原因を把握することも。排水マスは長い間使い続けることで劣化が進むため、劣化や破損が起こりにくい塩化ビニール製の排水マスへの交換が必要なこともあります。
◼ 水回りとセットでリフォームするとお得
配管リフォームをお得に行いたい場合、水回りのリフォームとセットで行うのがおすすめ。水回りのリフォームでは設備や資材の発注が必要ですが、配管リフォームもセットで行うことで仕入れ費用を抑えることができるため、また材料の搬入など工事の準備も一度に終えられるため、手間や人件費を削減できます。
工事費用をお得にするために必要のない箇所をリフォームするということは推奨しませんが、近々水回りのリフォームも考えているという場合はまとめて行うことも検討してみてください。また、水回りはキッチンとトイレ、お風呂、洗面台の4箇所をセットで行うことでよりお得にリフォームすることができます。一度の出費は大きくなってしまいますが、バラバラにリフォームするよりもかなりお得になっております。
◼ まとめ
配管を移動させるリフォームについて詳しくご紹介してきました。水回りのリフォームで設備を移動させる場合に行われることが多いですが、水回りのリフォームと同時に行うことでお得になることも。どちらか一方だけをリフォームして数年後にまたリフォーム、という方法を取っていると結果的に割高になってしまうこともあるため注意が必要です。水回りのリフォームは計画的に、できるだけまとめて行うようにしましょう。
ハウジング重兵衛では、水回りのリフォームを専門としております。お客様のご要望をしっかりお伺いした上でプランをご提案させていただきます。千葉県や茨城県で水回りのリフォームをご検討の際はお気軽にお問い合わせください。
・水漏れした洗面台をリフォーム
千葉県佐倉市にある築20年のこちらのお宅は、洗面台が古くて水漏れしているとのことでリフォームのご依頼をいただきました。洗面台で洗濯物を手洗いするときに、洗面台が低すぎて腰が痛くなってしまうとのことでした。既存のものよりも背の高い洗面台を選ぶことで、体への負担を軽減できるように。
また観音開きの洗面台から引き出しタイプに変更したことで、収納力が上がって使い勝手の良い洗面台に仕上がっています。
意見が違ったまま施工したため在来工法と2×4工法がミックスされた家になっており、好みに合わせてセットリフォームを行いたいとのことでした。洗面台をリフォームしない代わりに、キッチンとリビングのクロス・天井をリフォーム。家全体が新しく広くなったとお喜びいただけました。
キッチンはリクシルのシエラ+カップボード収納、トイレはパナソニックのアメージュZ、お風呂はTOTOのサザナを採用。クロス選びでお手間をおかけしてしまいましたが、家の雰囲気や外の景色ともマッチして、美しい空間に仕上げることができました。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター