エコキュート、エネファームを比較|エネファームをプロパンで使う注意点等も紹介

エコキュート、エネファーム

「エコキュート」と「エネファーム」は何が違うのでしょうか。名前が似ているので、両者のメリット・デメリットや「どちらがお得か」など、はっきりわからない方も多いと思います。

 

そこで水回りのリフォームを得意とし、省エネ設備の施工実績も豊富なハウジング重兵衛が、エコキュート、エネファームを比較してわかりやすく解説します。

 

エネファームをプロパンガスで使う場合の注意点も、確認しましょう。

 

コラムのポイント

  • ・エコキュート、エネファームはどちらも省エネの給湯設備で、仕組みが全く違う
  • ・エネファームはお湯を沸かすだけでなく、自家発電も可能
  • ・エコキュート、エネファームどちらも初期費用が高い点に注意が必要
  • ・エコキュート、エネファームのランニングコストは、ご家庭の状況に応じた試算をするのがおすすめ

 

 

■エコキュート、エネファームの違い|仕組み、メリット・デメリットを紹介

エコキュート、エネファームどちらも省エネの給湯設備ですが、お湯を沸かす仕組みが全く違います。

 

・エコキュートの仕組み、メリット・デメリット

エネファームのメリット・デメリット

エコキュートの仕組みを大まかにいうと、外気中のCO2から熱を取り出して圧縮し、その熱を使ってお湯を沸かすというものです。熱を作り出すもとになるのが外気中のCO2なので、環境負荷が軽減できます。

 

エコキュートは2つの設備で構成されていて、「ヒートポンプユニット」という機器でお湯を沸かし、「貯湯タンク」という機器で沸かしたお湯を貯めておきます。

 

エコキュートの仕組みについては、こちらの記事でも解説しています。
エコキュートとは|メリットやデメリット、メンテナンス方法も

 

【メリット】

エコキュート最大のメリットは、家中の熱を電気で作り出せる点です。

 

一般的に「深夜に電気料金が安いプラン」を活用して丸1日分のお湯を沸かしておくので、トータルの水道光熱費が安くなります。(ライフスタイルによって、例外もあります)

 

また家の中で火を使わないため、小さなお子さまやご高齢の方がいるご家庭では、安全性を考えて導入するケースもあります。

 

【デメリット】

エコキュートは高性能の省エネ設備なので、本体価格が高額です。現在は需要の高まりによって発売当初よりも安くなりましたが、グレードや容量によっては50万円〜100万円以上となるケースもあります。

 

また以下のようなデメリットもあります。

 

  • ・「ヒートポンプユニット」、「貯湯タンク」2つの機器を設置する場所の確保が必要
  • ・お湯切れになると、お湯を沸かすまで時間がかかる

 

・エネファームの仕組み、メリット、デメリット

エネファームは、ガスと酸素を化学反応させて電気とお湯をつくり出す省エネ設備です。エコキュートとの違いは、お湯だけでなく電気もつくり出せる点です。

 

ガスという資源は使いますが、自然界にある酸素を使って自家発電するうえに、化学反応によって発生する熱を活用してお湯を沸かすため、エネファーム内で発生するエネルギーを有効活用していると言えます。

 

【メリット】

エネファーム最大のメリットは、日常で使う電力のうち何割かを自家発電した電気でまかなえる点です。

 

例)京葉ガスのHPには、「パナソニック製エネファームは、標準家庭であれば年間電気使用量の5割をまかなえる」と記載されていました。

〈参考〉京葉ガス『パナソニック製エネファームQ&A』

 

エネファームと違って、お湯が足りなくなったときのためのバックアップ機能もあるため、お湯切れの心配が無い点も魅力です。

 

エネファームと同様に、お湯切れの心配がない『エコジョーズ』という省エネ設備もあります。
エコキュート、エコジョーズの後悔しない選び方|比較して違い、費用実例など紹介

 

発電にガスが必要なのでガス代が心配になりますが、各ガス会社が提供しているエネファーム用のプラン活用で、お得な料金となります。

 

例)東京ガス:東京地区等で『エネファームで発電エコぷらん』を活用すると、9%〜25%割引となります。

〈参考〉東京ガス『エネファームで発電エコぷらん』

 

またエネファームが発電中に停電が起きた場合は、自動で停電時のシステムが作動して電気を使い続けることができます。最大500Wを最長8日間使えるので、電気、お湯、床暖房などが途切れない点も安心です。

 

【デメリット】

エネファームは一般的にエコキュートよりも本体価格が高額で、100万円〜200万円前後の価格帯を目安にしておく必要があります。

 

エコキュート、エネファームどちらも初期費用が高いのがネックですが、補助金制度の活用で費用負担を軽減できます。

 

こちらの記事で、補助金制度の内容を確認なさって下さい。
【簡単解説】エコキュート導入、交換で使える補助金|金額から申請方法まで

 

■エコキュート、エネファームのランニングコストを比較

エコキュート、エネファームのランニングコスト

エコキュート、エネファームの初期費用相場を前述しましたが、使用期間中の総コストも気になりますよね。

 

そこで、両者のランニングコストについても紹介します。

 

・エコキュートのランニングコスト

エコキュートを使うご家庭は、オール電化が一般的です。電気代は電力会社の料金プラン、地域性、家族構成などによって違うのですが、4人家族の場合は全国平均で約20万円という試算が一般的です。

 

最適な電気料金プランの活用等で電気料金が抑えられるため、初期費用を含めた総コストは「電気+ガス」よりも安くなるとされています。

 

ただしご家庭ごとに必要な電気の量は違います。新築やリフォーム時にエコキュート導入を検討する場合は、事前に業者や電力会社に相談するのがおすすめです。

 

例)北海道等の豪雪地帯で融雪設備を使うと、電気料金が年間40万円以上かかるというデータもあります。

 

あらかじめランニングコストを見積もって、エコキュートが本当にお得なのかを判断しましょう。

 

オール電化の電気代や水道光熱費節約方法について、こちらの記事で詳しくお話ししています。
オール電化、4人家族の平均電気代は?|水道光熱費を安くする方法を解説

 

・エネファームのランニングコスト

エネファームは自家発電ができるため、電気料金が格段に安くなることが期待できます。ただしガス、電気の使用バランスは家庭によって全く違うため、ランニングコストの明確な計算ができません。

 

4人家族で「電気+ガス」の料金が年間7万円〜10万円ほど安くなるという情報もありますが、残念ながら多くの家庭に当てはまると言える根拠が見つかりませんでした。

 

エネファームは初期費用が高額ということもあり、基本的には省エネに対する意識が高い方、自家発電にこだわりがある方におすすめです。

 

ランニングコストに関しては、エネファーム使用前のガス料金、電気料金の明細をもとに、ガス会社、電力会社に試算を依頼するのがおすすめです。

 

■エネファームをプロパンガスで使う注意点

エネファーム-プロパンガス

「エネファーム発電中に停電が起きても電気を使い続けられる」と前述しましたが、エネファームが発電していないときに停電が起きると、エネファーム自体が稼働できないため、電気が使えません。

 

さらに都市ガスを利用している場合は、ガス管からのガス供給が停止するとお手上げ状態となります。

 

一方でプロパンガスを使用している場合は、(ガスタンクにガスが残っていれば)蓄電池や発電機でエネファームを稼働させることで、電気とお湯が使える状態になります。

 

蓄電池、発電機は市販の製品でOKなので、あらかじめ準備しておくのがおすすめです。

 

■まとめ

エコキュート、エネファームを比較しながら、メリット・デメリット、費用などを紹介してきました。

 

省エネ設備は仕組みが複雑ですが、最適な使用方法を把握すればランニングコストを抑えてお得&地球環境に配慮した暮らしができます。

 

新築、リフォーム時に導入を検討する場合は、業者に相談しながら事前のコスト計算をしっかり行って判断なさって下さい。

 

ハウジング重兵衛は、水回りのリフォームを得意とする自社施工のリフォーム会社です。

 

水回りのリフォームに関連して、これまで省エネ設備も数多く取り扱ってきましたので、疑問や不安がある場合はぜひご相談下さい。

 

千葉県内5ヶ所(柏市、佐倉市など)、茨城県内3ヶ所(牛久市、鹿嶋市など)のショールームで直接相談の他、下記の問い合わせフォーム、LINE、電話にて、専門知識を持つスタッフが対応しております。

 

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