後付けで庇を設置!庇選びの注意点、費用など解説|柏市、佐倉市のリフォーム
庇(ひさし)には外壁や窓を守る、室内の快適性をアップさせるなどの役割があります。ご自宅で「室内に日が指す時間が長くてエアコンが効かない」等のお悩みがあるなら、ぜひ後付けを検討してみて下さい。
庇は目立たない存在なので、「必要性がイマイチわからない」という方も多いと思います。
そこで創業120年のリフォーム業者・ハウジング重兵衛が、庇の役割、後付けの注意点、費用などをわかりやすく解説いたします。
コラムのポイント
- ・庇の具体的な役割を紹介
- ・庇の後付けで失敗しないための予備知識を、わかりやすく解説
- ・庇の後付け費用と実例を確認
目次
■ 庇の後付けで家が長持ち&おしゃれに変身
庇とは窓、玄関などの上部に取り付ける小さな屋根のことです。(ちなみに、屋根が外壁から出ている部分は「軒」です)
以下のような役割を果たしてくれるため、建物にとってたくさんのメリットがあります。
- ✓窓、外壁に雨風が直接当たる範囲を減らし、劣化を防ぐ(劣化→大規模なリフォームとなることも…)
- ✓室内へ日差しが入るのを防ぎ、フローリング、クロス、家具の劣化を防ぐ
- ✓室内への雨の吹き込みを防ぐ(雨量や風向きによっては、雨の日でも窓が開けられます)
- ✓雨宿りができる(特に屋根が無いスタイルの建物では、玄関前の庇が役立ちます)
- ✓凸凹の無い無機質な建物には、外観デザインのアクセントとなる
とはいえ庇を設置していない建物もたくさんあります。軒が深い、ベランダが庇を兼ねているなど、庇が必要無いケースもあることも覚えておいて頂けると幸いです。
→雨樋の交換でおしゃれな外観に!雨樋の必要性、価格など解説
庇は、適切な場所に適切なサイズのものを設置するのがおすすめです。そこで次に、適切に庇を後付けするための注意点を紹介します。
■ 庇後付け4つの注意点!DIYでも設置できる?
庇本体は、通販で購入可能です。でも「DIYで手軽に取り付けできる!」と考える前に、これから紹介する注意点を確認して下さい。
庇後付けには、意外と細かい配慮が必要です。
・庇のサイズによって固定資産税アップの可能性あり
「どうせ庇を後付けするなら大きいものにしたい!」と考えたくなりますが、奥行きが深い庇を設置した影響で、固定資産税が高くなる可能性があります。
固定資産税に影響する庇の奥行きは、1m超です。具体的には以下の式で計算した部分が「建物」として取り扱われ、固定資産税の計算にも参入されます。
【外壁から出ている庇の長さ(1m超)−1m】
〈参考〉建築基準法施工例2条2項
※厳密には「外壁」又は「外壁に代わる柱の中心線」なのですが、わからない場合は業者への相談がおすすめです。
固定資産税の他に、以下のような場合にも注意して下さい。
- ✓庇を隣家との境界線に近い窓に設置・・・隣家と適度な距離を保つ必要がある
- ✓防火地域・準防火地域の建物・・・奥行き1m以下の庇でも確認申請が必要
- ✓建ぺい率ギリギリの建物・・・建ぺい率を超過する可能性がある(民法では50cm以上)
建ぺい率を超過すると「風通しが悪くなる」、「防火性の面で心配」などの問題が発生します。家を売却しにくくなる、大規模のリフォームの際に許可がおりないなどの影響も想定できるので、建ぺい率の超過は避けましょう。
家に手を加える場合は、必ず法律、制度などに合わせてプランをたてる必要があります。
・適切なサイズを選ぶのが大切
庇は長く使う設備なので、用途を考えて適切なサイズを選ぶのが大切です。
例えば玄関の庇なら、玄関前での行動をイメージして必要なサイズを決めて下さい。(家族の人数に合わせて、少しの時間雨をしのげる程度のサイズ等)
窓の庇なら、奥行きによって日差しを遮る範囲が変わります。
【日差しを遮る範囲の目安】
奥行き600mmの庇なら、「日光が一番高い位置にある時間帯に、窓のすぐそばに日陰ができる」と考えておきましょう。(窓の高さ、庇の設置位置によって変わる可能性があります)
庇は「室内に入る日差しを遮る=室温を下げる」効果があるので、エアコンの節電にもつながりますね。
→小庇の後付リフォーム徹底解説!費用、注意点など
・素材&耐久性もしっかり確認(耐荷重、拭き上げ荷重など)
庇の素材は、耐久性で選ぶならガルバリウム、アルミのような金属とガラス、値段で選ぶならポリカーボネードや木がおすすめです。
市販品を購入するなら、必ず「耐荷重」や「吹き上げ荷重」も確認しましょう。
- ✓耐荷重:雪が降る地域では、どの程度の積雪に耐えられるかを確認
- ✓吹き上げ荷重:台風等の際にどの程度の風速であれば耐えられるかを確認(地面からの高さによって違う)
庇本体が軽い&耐久性が低い素材の場合は、自然災害の際に心配です。庇が破損すると外壁に傷やヒビが入る可能性もあるので、耐久性にもこだわって選びましょう。
・DIYは外壁破損、設置不具合の可能性も
庇本体は15,000円程度から販売されていて、リクシル、三協アルミなどのメーカー品も通販で購入可能です。
DIYなら材料費だけで庇が設置できますが、設置時に外壁に傷やヒビが入らないよう注意が必要です。傷やヒビから雨水が侵入すると、建物全体が傷んでしまいます。
以上のように、庇の設置には細やかな配慮や知識が必要です。外壁への影響も考え合わせると、DIYよりも業者に依頼するのがおすすめです。
→リフォーム業者を選ぶ前に保証の種類について知っておこう
次に、業者に依頼した場合の費用と実例も確認しましょう。
■ 後付け庇の費用と事例
庇の後付けを業者に依頼する場合の費用相場は、1ヶ所10万円〜30万円です。庇のサイズ、既存の庇を撤去するか、足場が必要かなどによって、工事費が変動します。
また、庇を造作するという場合もあると思います。造作した庇をリフォームした事例があるので紹介します。
こちらはリフォーム前です。鉄の支柱がサビて、屋根のポリカーボネードには穴が空いている状態でした。
リフォーム後は太い木の柱に新しいポリカーボネードの屋根を設置し、雨の日でも安心して屋外作業や洗濯物が干せる庇となりました。費用は33万円、工期は3日でした。
親身に希望を聞き取り、詳細な見積もりを提示してくれる業者を選んで下さい。最後に、業者を選ぶ際のポイントも紹介します。
■ 庇の後付けは信頼できる業者に依頼しよう!
庇には建物を守る大切な役割があります。設置の際には、注意深くプランを考えましょう。
庇の後付けは、ぜひ信頼できる業者に相談しながら進めて下さい。業者を選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。
- ✓各メーカーのカタログを提示しながら、幅広く提案してくれる
- ✓庇の設置場所等の状況によっては、造作にも対応できる
- ✓希望をしっかり聞き取り、予算内でできること、できないことを明示してくれる
- ✓見積もりに人件費、材料費などの詳細を記入している(「庇工事一式 ○万円」はNG)
- ✓地元密着型で、段取り良く施工してくれる
また業者の公式サイト等で実際に利用した人の口コミをチェックすると、どのように対応しているかがわかります。
ハウジング重兵衛は、千葉県で6代120年続く大工の会社です。幅広いリフォーム依頼に対応しており、庇に関しても数多くの実績があります。
千葉県内に5ヶ所(柏市、佐倉市など)、茨城県に3ヶ所(牛久市、鹿嶋市など)のショールームには専門知識を持ったスタッフが常駐しているので、お気軽にご来店ください。
相談、見積もり無料で、下記のお問い合わせフォーム、LINE、電話でもご相談頂けます。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター