熱源ごとの給湯器の種類と給湯器交換のポイントを知ろう
給湯器とは、水をお湯に変えてくれる機械のこと。給湯器を長いこと使っていて、音がうるさくなったり温度が安定しなくなったりと不具合が起こることがあります。そういった症状が出ている場合は給湯器の交換時期かもしれません。
給湯器の種類やそれぞれの特徴と給湯器を交換する際のポイントについてご紹介します。
◼ コラムのポイント
1、熱源ごとの給湯器の種類について学ぶことができます
2、給湯器交換のポイントを知ることができます
3、エコキュート関連のコラムを見ることができます
目次
◼ 給湯器の種類
給湯器を交換する前に、まずは給湯器の種類について知っておきましょう。どのようなエネルギーを使ってお湯を沸かすのか、その熱源ごとの特徴やメリット・デメリットを知ることで、ぴったりの給湯器を選ぶことができます。
・ガス給湯器
ガス給湯器は、都市ガスやプロパンガスを使ってお湯を沸かすタイプの給湯器のこと。日本では、給湯器の中でガス給湯器がもっとも普及しています。
【ガス給湯器のメリット】
- ・給湯器本体の価格が安い
- ・燃料制御や取り扱いが簡単
- ・その都度必要な分の燃料しか使わない
- ・故障が少ない
【ガス給湯器のデメリット】
- ・ガス料金が高くランニングコストがかかる
- ・音が大きいため設置場所を選ぶ
- ・電気給湯器よりも寿命が短い
- ・凍結対策が必要
ガス給湯器はランニングコストが高めなので、お湯を使うことが少ない家や、初期投資を抑えたい方におすすめの給湯器です。
・電気給湯器
電気給湯器は電気を使ってお湯を沸かす給湯器のこと。オール電化の普及とともに、電気給湯器の設置率も高くなってきています。電気料金が安く設定されている夜間にお湯を沸かし、沸かしたお湯はタンクに貯めておいて必要なときに使うという仕組みです。時間による電気料金の違いを利用しているので、光熱費を抑えることができます。
【電気給湯器のメリット】
- ・給湯器本体の寿命が長い
- ・ランニングコストを抑えられる
- ・排気がないため環境に優しい
- ・配管工事が必要ない
【電気給湯器のデメリット】
- ・初期投資が高額
- ・貯湯タンクやヒートポンプユニットの設置場所が必要
- ・シャワーの勢いが弱い
- ・貯湯タンクのお湯を使い切ると沸かし直しが必要
- ・寒冷地には適さない
初期投資が高くても寿命が長く、ランニングコストが抑えられるため、長く使い続けたい方におすすめです。シャワーの勢いが気になる方や寒冷地にお住まいの方は他のタイプを検討してみてください。
→電気温水器・エコキュートの違いを解説!交換するならどっちが安い?
・石油給湯器
石油給湯器は、灯油を燃料としてお湯を沸かす給湯器のこと。寒冷地でも効率的にお湯を沸かせることから、ガス給湯器の次に人気が高くなっています。
【石油給湯器のメリット】
- ・灯油代が安いためランニングコストを抑えられる
- ・給湯能力が高く寒冷地でも使える
- ・給湯器本体の価格が安い
- ・故障しにくい
【石油給湯器のデメリット】
- ・屋外にホームタンクを設置する必要がある
- ・灯油を扱うため臭いや音が気になることも
- ・常に灯油の残量チェックが必要
- ・石油の価格変動の影響を受ける
灯油の残量チェックの手間が気にならない方、燃料代を抑えたい方におすすめのタイプです。ホームタンクの設置場所があるかどうかも事前に確認するようにしましょう。
・ハイブリッド給湯器
ハイブリッド給湯器とは、ガスや電気、石油などいくつかの熱源を使ってお湯を沸かすタイプのこと。少ないお湯の量で良いときは電気、お風呂にお湯を張るときのように大量のお湯が必要なときはガス、といったように用途に応じて熱源を選ぶことができます。
【ハイブリッド給湯器のメリット】
- ・エネルギーの効率が良い
- ・光熱費を抑えられる
- ・二酸化炭素の排出量が少ないため環境に優しい
- ・お湯がなくなる心配がない
- ・停電時でもガスでお湯を沸かせる
【ハイブリッド給湯器のデメリット】
- ・給湯器本体のサイズが大きい
- ・本体価格や設置費用が高額
- ・寒冷地には適さない
- ・お湯の使用量が少ない家ではメリットが少ない
一部の地方自治体では、ハイブリッド給湯器を設置する際に助成金を出してもらえるほどエコな給湯器として人気が高まっています。広い設置場所が必要なので、事前の確認が必要です。
◼ 給湯器交換のポイント
熱源ごとの給湯器の特徴や違いが分かりましたが、実際に給湯器を交換する際にはどのようなポイントを抑えておくと良いのでしょうか。
・家族の人数
給湯器交換の一つ目のポイントは、家族の人数。給湯器を選ぶ際には給湯器のサイズである「号数」を決める必要があります。
- 10号:1人用(1箇所での給湯に適している)
- 16号:1人用(シャワーは使えるが、冬場の2箇所給湯は難しい)
- 20号:2人用(シャワーと給湯どちらも使える)
- 24号:4人用〜(冬でもシャワーと給湯を問題なく使える)
- 32号:4人用〜(シャワー、洗面、キッチン、3箇所同時に使える)
家族の人数と、同時に複数箇所の給湯を使うかどうか、ということがサイズ選びのポイントとなります。
・追い焚きできるかどうか
給湯器によって、お風呂のお湯を追い焚きできるものとできないものがあります。給湯器のみの交換では追い焚きできるかどうかの種類を選ぶことはできませんが、お風呂のリフォームと同時に行う場合には種類を変更することができます。
お風呂のお湯は沸かしてから数時間経つとだんだんぬるくなっていきます。家族が連続してお風呂に入ることが多い場合は追い焚きをする必要がありませんが、帰宅時間がバラバラで連続してお風呂に入るのが難しい場合は追い焚きが必要ですよね。家族のライフスタイルを振り返って、追い焚きが必要かどうかを考えてみてください。
・機能
給湯器はお湯を沸かすだけではなく、自動お湯張り機能や保温、足し湯機能などさまざまな機能が備わっています。お湯張りから保温、追い焚きまで自動でできる給湯器が増えていますが、機能性が高いほど費用も高くなるため、給湯器をどのように使いたいかによって選ぶようにしましょう。
・設置方法
給湯器は設置方法にも種類があります。屋外の外壁に掛けて下部から配管が出ているタイプ、屋外に据え置くタイプ、屋内の壁掛けタイプ、風呂釜タイプなどさまざま。給湯器のタイプによっても設置に必要なスペースが変わってくるため、家の周りに設置できる場所があるかどうかの確認が必要です。
・今の給湯器と同じタイプ
給湯器を交換する際、今の給湯器でサイズや機能に不便がなければ、同じタイプへの交換が無難です。設置状況や熱源の変更をするとリフォーム費用が高額になることが多いため、変更を希望される場合は、リフォーム会社に相談してみてください。
→【簡単解説】エコキュート導入、交換で使える補助金|金額から申請方法まで
◼ まとめ
給湯器にはガスや電気、石油など熱源によって種類が分けられていること、それぞれのメリットとデメリットが分かりました。給湯器の交換をする際には、家族の人数や機能、設置方法を確認の上、今の給湯器を基本にして選ぶようにしましょう。
ハウジング重兵衛は水回りのリフォームを得意としています。給湯器だけの交換はもちろん、お風呂のリフォームと給湯器の交換を同時に行うこともあります。千葉県と茨城県で水回りのリフォームをご検討の際はぜひお気軽にご相談ください。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター