お風呂(浴室)のリフォームは安全第一
お風呂(浴室)のリフォーム を行う際には、デザイン性も大事ですが、安全性を高めることも重要です。
お風呂場は家庭内でも、もっとも事故が起きやすい場所と言われています。 高齢者や子どもが安心して過ごせる仕様についてお伝えします。
目次
1 浴室事故が起きないために・安全性の高い浴室にリフォーム
厚生労働省の人口動態統計(令和2年)によると、高齢者の浴槽内での不慮の溺死者数は4,724人で、交通事故死亡者数2,199人の約2倍です。
特に寒い季節に多く、急な温度差による血圧の急激な変化による ヒートショックによるものです。
また、足場が濡れていて滑りやすい浴室では、転倒事故も多く見られます。 その他にも、年齢に関係なく浴槽での溺水事故の被害もあります。
安全性の高い浴室とは?
・高齢者にとって安全性の高い浴室とは、滑りにくい床にすることですが、床選びと同時に移動時の転倒防止のための手すりも設置しましょう。
お風呂の出入り口に段差があるようなら、リフォーム を行う機会に段差も解消しておきましょう。
・子どもがひとりで浴室に入り、溺水や溺死に至るケースもかなりあるようです。
子どもが浴室に入れないように、高い位置にチャイルドロックを付けるようにしましょう。
・年齢に関係なく起こる事故が ヒートショックです。
ヒートショックは、温度の大きな変化によって血圧が急激に変動することを言います。 冬場は寒い脱衣所で裸になっると血管が縮み、熱いお湯に浸かることで血管が急激に拡張します。その結果血圧が急激に変化し、心筋梗塞や脳梗塞などの起こしてしまうこともあります。
リフォームする際にチエックしておきたいこと
・危険度のチエック
出入り口の段差があると、転倒のリスクが伴います。
・床材のチエック
古いタイル張りの床などは水で濡れると滑りやすくなります。
・浴槽のチエック 昔ながらの浴槽は深いタイプが多く、またぐのが大変な場合は危険が伴います。
2 浴室リフォームの際に助成金制度の利用を希望する場合
高齢者が介護保険制度を利用する場合は、自治体によって条件や補助金額が違うので、まずはケアマネージャーに相談しましょう。 要支援や要介護認定を受けていない人で、お風呂のリフォーム助成金制度の利用を希望する人は、地域の役所に相談してみましょう。
子供がいる家庭や若い世代がの利用できる助成金制度
2022年から新設された「こどもみらい住宅支援事業」では、18歳未満の子ど供がいる子育て世帯や、どちらかが40歳未満の若者夫婦世帯が対象です *「介護保険制度」を利用する場合も、「こどもみらい住宅支援事業」を利用する場合も、申請を行うのは施主でなくリフォーム工事を請け負う施工業者なので、前もって業者に伝えておきましょう。
3 まとめ
お風呂(浴室)のリフォームは、安全性を第一に考えて行いましょう。 高齢者や子どもに優しい浴室は、誰にとっても安心してくつろげる空間となることでしょう。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター