お風呂で起こるヒートショックとは?安全のために対策を考えよう
ヒートショックとは、暖かい場所から寒い場所へ移動した際の急激な温度変化が原因で起こる健康被害のことをいいます。冬のお風呂で起こることが多く、転倒したり湯船で溺れたりする危険性もあるため、特に高齢の方には注意が必要です。
家の中での事故を防ぐためにも、ヒートショックを防げる対策を考えて安全に生活できるようにしましょう。個人でできる対策からリフォームまで幅広い対策についてご紹介します。
◼ ヒートショックとは
ヒートショックとは、暖かい場所から寒い場所へ移動した際の急激な温度変化が原因で起こる健康被害のことをいいます。その原因や起こりやすい時期、影響を受けやすい人についても把握しておきましょう。
・ヒートショックの原因
ヒートショックは、家の中の部屋ごとの温度差によって起こってしまいます。急激な温度変化から体温を調節するために熱を作り出そうとする際、血管を細くして血液の流れる量を減らすことで血圧が急に上がってしまいます。
暖房で暖かくしたリビングから寒いお風呂に移動して血圧が上がり、浴槽に浸かることで血管が膨張して血圧が急激に低下、など短い時間で血圧が急激に変動してしまうのがヒートショックの原因だといえます。
・起こりやすい時期や場所
ヒートショックは急激な温度差によって起こることをご紹介しましたが、起こりやすい時期は冬、起こりやすい場所はお風呂や洗面所、トイレなど。冬の寒い時期はリビングで暖房を付けて過ごすことも多いと思いますが、お風呂や洗面所、トイレなどは寒いままということもありますよね。暖かいリビングから寒い場所に移動した際にヒートショックが起こりやすいということを頭に入れておくようにしましょう。
・影響を受けやすい人
ヒートショックが起こりやすい人は、高齢の方や病歴・持病がある方など。特に75歳以上の方が冬場にお風呂に入る際には家族が注意してみておくと安心です。またお酒を飲んだあとのお風呂や食事直後のお風呂、熱いお湯に長く浸かる場合などにも起こりやすいため注意が必要です。
◼ ヒートショックを防ぐための対策
ヒートショックの原因や起こりやすい時期と場所、影響を受けやすい人についてご紹介してきました。ヒートショックを起こさないためにはどのような対策をすると良いのでしょうか。
・浴室暖房の設置
お風呂に浴室暖房が付いていない場合は、浴室暖房の設置がヒートショックの予防に効果的です。暖かいリビングで過ごしていて寒いお風呂に入った際の温度差がヒートショックの原因となってしまうことが多いため、浴室暖房を設置して事前にお風呂を暖かくしておくことで温度差をなくすことができます。
・洗面所への暖房器具の設置
お風呂の寒さ対策と同時に、洗面所に暖房器具を設置することも有効な対策だといえます。寒い洗面所で服を脱ぐと、より寒さを感じることになるため、暖房器具で少しでも寒さを軽減するようにしたいものです。
・シャワーを使ったお湯張り
浴室暖房の設置はハードルが高いという方、暖房設置までの間に何か対策したいという方にお勧めなのが、浴槽へのシャワーを使ったお湯張りです。浴槽のお湯を張る際にシャワーを使うと、浴室内の温度が上昇しやすくなります。特に一番風呂はお風呂の温度が低いことが多いため、お風呂に入る前に浴室内を暖めておくためにもシャワーを使ってお湯を張ってみてはいかがでしょうか。
・気温が高いうちの入浴
夜遅くなるにつれて気温が下がっていくため、ヒートショックを防ぐためには気温が高い時間帯に入浴するのも対策の一つ。気温が高いうちに浴室内をしっかり暖めた上で高齢の方から順番にお風呂に入ってもらうよう家族で配慮してみると安全性を高めることができます。
・食後や飲酒後の入浴を控える
食後すぐや飲食後の入浴はヒートショックのリスクが上がりやすいと言われています。そのため食事したあと時間を空けてお風呂に入ったり、お酒はお風呂のあとというルールを決めたりして対策をしてみましょう。
・お湯の温度は41度以下
お風呂の温度は42度以上だと心臓に負担をかけるといわれています。そのため41度以下の温度設定でお風呂に入ることをおすすめします。また浴槽に入る際は、心臓から遠い場所である手足から掛け湯をしてお湯に慣れさせた上でお湯に浸かるようにしましょう。
・浴槽からはゆっくり出る
お湯に使っている間は体が温められているため、血圧が低下した状態です。その状態で急に立ち上がると脳まで血を運ぶことができず、めまいや失神の原因になってしまうことも。そのた浴槽から出る際はゆっくり立ち上がることを意識すると安心です。
◼ お風呂のリフォームも検討しよう
お風呂でのヒートショック対策としてたくさんの方法をご紹介してきました。自分や家族だけで意識できる手軽な方法もありますが、浴室暖房や洗面所の暖房器具の設置といった方法もあります。また昔ながらの在来工法のお風呂は寒さを感じやすいため、断熱性の高いユニットバスへのリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
ユニットバスは浴槽の断熱性が高く、お湯が温かいまま長い時間保つことができます。在来工法だと家族が入るたびに追い焚きをしなければならないこともあるかもしれませんが、ユニットバスでは追い焚きの回数が減らせるので光熱費の削減にもつながります。
また滑りにくい床にすることで転倒のリスクを軽減し、手すりを設置することで安全にお風呂に入ることができます。このようにお風呂のリフォームはさまざまなメリットをもたらしてくれるため、お風呂でのヒートショック対策をご検討の際はユニットバスの交換も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
・滑りやすかったタイルの床をリフォーム
お風呂の床がタイルで滑りやすかったため、転倒事故を心配してユニットバスへの変更をご希望でした。床材の変更だけではなく手すりの設置をすることでより安全性の高いお風呂に仕上がりました。きれいになって満足とのお声をいただきました。
・冬場寒かったお風呂をリフォーム
冬場にお風呂に入ると寒さを感じ、お湯を沸かすと白いモヤモヤが出てくるとのことでした。給湯器も15年近く使っておられたため、一緒に交換させていただきました。お湯を張るときに水の量を節約できるよう、エコベンチ型の浴槽をご提案させていただき、喜んでいただけました。
◼ まとめ
ヒートショックの原因や起こりやすい時期・場所、影響を受けやすい人についてまとめた上で、ヒートショックの対策方法をご紹介してきました。個人でできる手軽な対策から、浴室暖房の設置、ユニットバスの交換などリフォーム内容まで幅広くご紹介してきましたが、家族の安全を守るためにも視野を広げて対策を考えてみてください。特に築年数が経っていたりお風呂を長く使っている場合は、リフォームを検討してみてはいかがでしょうか。
ハウジング重兵衛では、お風呂をはじめとする水回りを専門とするリフォーム会社です。浴室暖房の設置、在来工法のお風呂からユニットバスへの変更、ユニットバスの交換などたくさんのプランの中からお客様に最適なプランをご提案いたしますので、ヒートショック対策でお悩みの方はお気軽にご相談ください。千葉県と茨城県でリフォームをご検討の際はぜひハウジング十兵衛まで。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター