老後に備えたリフォームで知っておきたい資金調達
築年数の経過と共に、水回りを中心に劣化が進んでしまうため、リフォームを行う必要があります。家を建てる年齢は人それぞれなのでリフォーム時期も一概にはいえませんが、老後を目の前にしてリフォーム費用が必要になることも。
自己資金に余裕があれば良いですが、そうではない場合はその他の資金調達を考えなければなりません。そこで老後に備えたリフォームでのポイントをご紹介していきます。
◼ 老後の資金を残しつつリフォーム
若いうちは、子供の教育資金を目的に貯金しているご家庭も多いかもしれません。しかし歳を重ねるにつれて老後の資金が心配になってくることも多いのではないでしょうか。資金に余裕がある場合は問題ありませんが、老後の資金が不安な中でリフォームしなければならない状態になると不安が増大することもあるかもしれません。
まずは必要な老後の資金を計算した上で、余裕を持って残せるようにしておきたいものです。一年間に使ったお金×0.7=定年後の一年間に使うお金として算出することができます。収入は年金だけという場合もあれば、再就職やパートで稼いだ年収ということもあるはず。
その他に持っている資産も含めてどのくらい必要なのかを事前に計算しておくようにしましょう。
老後を目の前にしてリフォームが必要になった場合、今後の生活に支障が出ないように余裕を持って資金を残しておきたいものです。
◼ 老後に備えたリフォーム資金の調達
老後に必要な資金はしっかり残しておきながら、安心して生活できるようにリフォームをしたい場合、どのように資金調達をしたら良いのでしょうか。
・自己資金
リフォーム資金を用意する方法として、まずは自己資金があげられます。手元にお金があり、なおかつ老後の生活費にも不安が残らないような場合は自己資金で支払うことができます。ローンを組むことなく一括で支払うことになるため、後々の支払いが必要なくスッキリするというメリットも。
しかしリフォーム箇所や規模によって費用は変わってくるため、リフォーム全体の費用と老後の資金のバランスを考えた上で決めるようにしましょう。
・リフォームローン
リフォーム箇所や規模、内容によって支払う費用が変わってきます。リフォーム費用が大きかったり、老後の資金が不安だったりする場合にはローンを組むこともあります。リフォーム時に使えるローンとしては、リフォームローンと住宅ローンの2種類があります。
リフォームローンの方が借り入れできる上限の額が抑えられていますが、その一方で手続きが簡単で審査が通りやすいというメリットも。住宅ローンは借り入れできる額が多い代わりに担保が必要であることや審査が厳しいといったデメリットがあります。
・リバースモゲージ
リバースモゲージという言葉を聞いたことがない方も多いかもしれませんが、持ち家を担保にした状態で住み続けながら融資を受けられる高齢者向けの融資制度のこと。死亡後は家を売却するなどして一括返済に充てることができます。
年金を受けている方や住み続けながらでも融資を受けられること、毎月の返済は利息のみであること、相続人がローンを引き継ぐことはないなどのメリットがあります。将来住み継ぐ相手がいなかったり、お子様が既に家を所有していたりする場合におすすめの方法となります。
・返済特例融資
満60歳以上の方を対象としたリフォームローンにおいて、高齢者向けの返済特例というものがあります。リバースモゲージを応用した制度で、住宅金融支援機構が行っています。融資限度額は1500万円で、保証機関が連帯保証人となります。
月々の支払いは利息のみなので月々の返済額を抑えることができるなどのメリットがあります。
◼ 老後に備えたリフォームでのポイント
老後に備えたリフォームを行うにあたって、どのようなポイントに注意すると良いのでしょうか。
・リフォームに充てられるお金を把握
老後に備えたリフォームをする場合、生活に苦労することのないように余裕を持った資金を残しておきたいものです。老後の資金を残した上で、リフォームに充てられるお金を把握しておくようにしましょう。
せっかく住み心地をアップさせるためにリフォームをしたにもかかわらず、生活に余裕がなくなってしまっては元も子もありません。
・デザイン性よりも使い勝手を重視
リフォームをする場合、デザイン性や使い勝手などさまざまな要素を考慮する必要があります。老後に備えたリフォームをする場合はデザイン性よりも使い勝手を重視するのがおすすめです。
デザイン性を考慮することも素敵ですが、「老後に備えた」リフォームとなると段差をなくしたりお風呂を温かくしてくれる機能であったり、実用性をより重視することで安全性を高めることができます。
・信頼できる業者を選ぼう
リフォームでは決めなければならないことがたくさんありますが、業者選びも大切なポイント。万が一手抜き工事を行うような業者に当たってしまうと、リフォーム後すぐに施工不良で不具合が出てしまうこともあります。
そのためリフォーム内容についてはもちろん、資金についても相談できるような信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
◼ 老後に備えたリフォームの事例
老後の資金を残した上でリフォームを行うことについてご紹介してきましたが、ハウジング重兵衛が実際に手がけたリフォームの事例をご紹介します。
・転倒防止の手すりを施工したお風呂のリフォーム
タイルのお風呂が経年劣化がひび割れ始めていること、暖房や手すりを設置して安全に使えるようにしたいことからお風呂リフォームのご依頼をいただきました。お風呂は家の中でも事故が起こりやすい場所なので、ヒートショックや転倒を防止するために暖房と手すりの設置を行いました。
窓のサッシも交換したことで、外からの冷気を防ぎつつ暖房の熱を逃さないお風呂になりました。
・便器の交換と手すりの設置を行ったトイレリフォーム
足が不自由で4点杖を使ってらっしゃるお母様がトイレの段差に苦労されているため、バリアフリーリフォームをご希望でした。井戸水からの結露で床や壁が腐蝕し始めている部分も直したいとのことでした。
トイレの床や壁の下地補修、手すりを取り付けるための補強を行った上で、便器の交換と手すりの設置を行いました。トイレを使うのがもったいないという喜びのお声をいただきました。
・ご両親のためにキッチンとトイレをリフォーム
遠くで暮らす年配のご両親のためにとリフォームのご依頼をいただきました。ご両親の生活にとって不便なところが増えてきたとのことでしたが、予算を抑えながらもお悩みを解決できるようなプランをご提案させていただきました。
きれいに仕上がって使い勝手も良くなったとのお言葉をいただきました。
◼ まとめ
老後に備えたリフォームを行う場合、老後の資金を残しながらリフォーム費用を支払わなければなりません。自己資金に余裕があれば自己資金、余裕がなければローンやリバースモゲージといった方法を取ることもできます。老後の生活が苦しくならないような方法を選んで、快適な家づくりをしてみましょう。
ハウジング重兵衛では、水回りを中心としたリフォームを行なっております。資金に関する相談も承っておりますので、千葉県と茨城県でリフォームをご希望の方はぜひお気軽にご相談ください。
ハウジング重兵衛 編集部のプロフィール
リフォームを中心とした住宅業界
免許登録
・一級建築士事務所 登録番号 第1-2004-7311号
・国土交通大臣 許可(般-5)第25003号
・宅地建物取引番号(5)第13807号
資格情報
・一級建築士
・二級建築士
・インテリアコーディネーター